先週、「2024年に見た映画を振り返る」という記事を更新した。
2024年は、2023年の自分が望んだ通り、ひたすら読書を楽しんだ年であるから、せっかくなので2024年に読んだ本も振り返ろうと思った次第である。
数えてみたら、このブログで読書録として書き記した本だけで46冊あった。46冊……欲を言えばもう少し読みたかったものだ(キリよく50冊とか100冊とか)。
とはいえ、映画鑑賞や読書を楽しむ以外にも、仕事(ライスワークもライフワークも)だったり、日々の生活だったりに追われていた1年だったので、50〜100冊読み切るのは無理があるな、とも思う。46冊読んだだけでも上出来だ。実際には、書き残していないが読んだ本もチラホラあるわけだし。
まずは2024年に読んだ本を書き記してみる。
2024年に読んだ本一覧
なお、記事に貼ったURLリンクは各読書録(ブログ記事)に飛ぶようになっている。その書籍に対してどのような感想を抱いたかが記してあるので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
1月
- 成田悠輔『22世紀の民主主義』(SBクリエイティブ・2022年)
- 佐々木典士『ぼくたちに、もうモノは必要ない。増補版』(ちくま文庫・2019年)
- NHK「フランケンシュタインの誘惑」制作班『闇に魅入られた科学者たち』(宝島社・2023年)
- カル・ニューポート『デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方』(早川書房・2021年)
2月
- 印南敦史『書評の仕事』(ワニブックス・2020年)
- 『美術手帖 2024年1月号 目[mé]「ただの世界をつくる」』(美術出版社・2023年)
- 上橋菜穂子『鹿の王 1』(KADOKAWA・2017年)
- 紀藤正樹『議論の極意 どんな相手にも言い負かされない30の鉄則』(SBクリエイティブ・2023年)
3月
- 森博嗣『小説家という職業』(集英社・2010年)
- 佐藤優『悪の処世術』(宝島社・2023年)
- 児玉幸多監修『少年少女 日本の歴史』(小学館・1982年)
- 山内マリコ『あのこは貴族』(集英社・2019年)
4月
- 齊藤幸一『身のまわりの元素を調べよう 目で見る元素の世界』(誠文堂新光社・2009年)
- 富井健二監修他『マンガで味わう源氏物語』(Gakken・2023年)
- 森毅『数学受験術指南 一生を通じて役に立つ勉強法』(中央公論新社・2012年)
- チェーホフ著・神西清訳『かもめ・ワーニャ伯父さん』(新潮社・1967年)
- 齋藤孝『頭のよさは国語力で決まる』(大和書房・2021年)
5月
- 角川書店編『ビキナーズ・クラシック 日本の古典 平家物語』(KADOKAWA・2001年)
- 蔭山克秀『マンガみたいにすらすら読める哲学入門』(大和書房・2017年)
- 平田オリザ『わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か』(講談社・2012年)
- 斎藤幸平『人新世の「資本論」』(集英社・2020年)
- 未来の人類研究センター編『RITA MAGAZINE テクノロジーに利他はあるのか?』(ミシマ社 ・2024年)
6月
- 草野絵美『親子で知的好奇心を伸ばす ネオ子育て』(CCCメディアハウス・2022年)
- 青木高夫『ずるい!?なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか』(ディスカヴァー・トゥエンティワン・2009年)
- 恩田陸『光の帝国 常野物語』(集英社・2000年)
- 國分功一郎『暇と退屈の倫理学』(新潮社・初版2011年)
7月
- カミュ著 窪田啓作訳『異邦人』(新潮社・初版1954年)
- 朝吹真理子『TIMELESS』(新潮文庫・2024年)
- ミニマリストしぶ『手放す練習 ムダに消耗しない取捨選択』(KADOKAWA・2022年)
- 鎌田浩毅『新版 一生モノの勉強法』(筑摩書房・2020年)
8月
- イーサン・クロス著、鬼澤忍訳『Chatter 「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動に導くための26の方法』(東洋経済・初版2022年)
- いのうえさきこ『東京世界メシ紀行』(芸術新聞社・2018年)
- 黒田尚子『お金が貯まる人はなぜ部屋がきれいなのか 「自然に貯まる人」がやっている50の行動』(日本経済新聞出版・2022年)
- 小林章『フォントのふしぎ』(美術出版社・2011年)
- 坂口恭平・道草晴子(絵)『生きのびるための事務』(マガジンハウス・2024年)
9月
- 土屋智哉『ウルトラライトハイキング』(山と渓谷社・初版2017年)
- 村田真『美術家になるには』(ぺりかん社・2002年)
- フランツ・カフカ著、山下肇・山下万里訳『変身・断食芸人』(岩波書店・2004年)
- 飯田育浩『日本の女性・ジェンダーのいちばんわかりやすい歴史の教科書』(グラフィック社・2024年)
10月
- なにおれ『なにおれ流 少ないものとお金で楽しく暮らす』(宝島社・2023年)
- モリー・マルーフ著、矢島麻里子訳『脳と身体を最適化せよ! 』(ダイヤモンド社・2024年)
- 地曳いく子『服を買うなら、捨てなさい』(宝島社・2015年)
- 横山光昭『年収300万円でもお金持ちな人 年収1000万円でも貧乏な人』(PHP研究所・2016年)
11月
- フィリッパ・ペリー著、高山真由美訳 『子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本』(日経BP 日本経済新聞出版・2023年)
- 今井むつみ『「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか? 認知科学が教えるコミュニケーションの本質と解決策』(日経BP・2024年)
ベスト5を選ぶなら
たくさんの本を読んだからこそ、たくさんの感想がある。
読んだな〜と感慨深いものもあるが、正直内容を思い出せないものや、ピンとこなかったり、腑に落ちなかったりしたものもやっぱりある。
でも、触れたもの全てが良い経験・悪い経験に集約されるわけではないってのが面白いから、読書に限らず、経験することはやめられないのよね〜。
で、見出しの内容へ。
2024年に読んだ本でベスト5を組むなら、私は以下の5冊を選ぶ(ベスト5だけど、順位はつけてない)。
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- モリー・マルーフ著、矢島麻里子訳『脳と身体を最適化せよ! 』(ダイヤモンド社・2024年)
- フィリッパ・ペリー著、高山真由美訳 『子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本』(日経BP 日本経済新聞出版・2023年)
- 國分功一郎『暇と退屈の倫理学』(新潮社・初版2011年)
- 佐藤優『悪の処世術』(宝島社・2023年)
- NHK「フランケンシュタインの誘惑」制作班『闇に魅入られた科学者たち』(宝島社・2023年)
『脳と身体を最適化せよ!』は、ブログ記事にも書いたけど、私にとっての『家庭の医学』となった。食事・運動・睡眠、いわゆる健康に関する情報が幅広く網羅されている本だが、幅広い分野を取り上げている割には一つ一つの内容が濃く、「うわ〜、ぜひとも心がけよう」と心に誓ったものである。
『子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本』は、母が抱えていたであろう苦しみを垣間見ると同時に、娘として母にはこう生きてほしかった、具体的には「母として」ではなく「一人の人間」として生きた上で私のことも「一人の人間」として見てほしかった……と思ってしまう本だった。
『暇と退屈の倫理学』は2周したけど、まだまだ面白い。多分3周目も5周目も、何年か経った後での◯周目に読んでも面白い本であり続けることだろう。この本については、この本を読むと決めた人が1冊をしっかり読み切らない限り、魅力が伝わらない仕様になっているので、興味のある方は読んでみてください!としか言えない。
『悪の処世術』と『闇に魅入られた科学者たち』は私の中ではダークな2冊。でも、「人間」を知るにはもってこいの本だと思う。できれば性善説な考えをしたいけど、これらの本を読んで、やっぱり私は人間って悪になりがちだと思うんだ。たとえその人にとっては善で正義であったとしても。
年末に読んだ本はこちら
なお、12月現在は以下の2冊を読んでいる。
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- エミリー・オスター著、堀内久美子訳『米国最強経済学者にして2児の母が読み解く子どもの育て方ベスト』(サンマーク出版・2021年)
- マシュー・サイド著、有枝春訳『失敗の科学』(ディスカヴァー・トゥエンティワン・2016年)
前者は読了しており、後者は絶賛購読中。いずれの本も面白い。
1年間、いろいろ本を読んできた気づきとしては、日本国外の著者で内容が理路整然としており、翻訳が簡潔で読みやすい本は、読み進めないと具合が悪いと感じるぐらい内容が面白いものが多かった。ベスト5に加えたモリー・マルーフ著、矢島麻里子訳『脳と身体を最適化せよ! 』(ダイヤモンド社・2024年)とかね。
2025年に目指したい読書習慣について
諸事情から、読書の頻度が月1冊にも満たない可能性が高いけど、それでもできる限り、自分だけの時間として有意義な読書の時間を確保したいと考えている。
素敵な本に出会えることを望んでいる。