はじめに、で著者自身が記しているように「毎日の行動を見直すヒント」が詰まった1冊だ。
モノの多さや環境の変化にヤキモキしていた時期にこの本を購入したのだが、「第1章 部屋を片付ければお金が貯まる」には叱咤激励されたような気持ちになった。
たとえば、冷蔵庫が汚いとお金は貯まらないという旨の項目があるが、白状すると、我が家は冷蔵庫の中が汚い。全然料理に活用できていない調味料や調理キットに溢れている。この本は過度なもったいない精神にも喝を入れるが、冷蔵庫の中にある大量の余った調味料(ラーメンスープとか)は、このもったいない精神の表れであり、猛省すべき事項だ。
この本だけがきっかけとなったわけではないが、最近ポン酢とめんつゆは、しょうゆ、みりん、だし、かんきつ汁(または酢)で作れることを知ったので、今後これら2つの調味料を買う必要はなくなる。これだけでも一歩前進な気がしている。
しばらくの間は、できる限り新しいモノを買わずに、あるもので工夫していきたいと考えている。
もったいない精神についても、「何か使えそう」と感じて空箱や缶の容れ物をとっておいてしまう癖(しかも結局使っていない)を理解しているので、今後は「何か使えそう」と思っても、素直にゴミとして処分することを心がけたい。
本書後半では、家計や投資といった、いよいよ「お金」らしい内容が始まる。その内容は、もともとお金や株に興味があって過去に家計・投資関連の本を読んできた身としては、かつて読んできた本とあまり違いはなく、家計・投資ジャンルの本をよく読んでいるならば、正直この本を読まずとも、このような内容はもう十分理解できているはずだ。
とはいえ、健康の大切さや家との向き合い方(持ち家などといった家そのものだけでなく、子どもの教育費や親の介護といった「家」に関する内容も含まれる)では、お金は大事といえど、それそのものが重要なのではなく、どう使うかこそが大事なのだ、とやはりハッとさせられた。
なんとなーくお金を使ってる人、なんとなーく日々を生活している人で、「でも、そろそろそんな自分を変えてみないとやばいかも……?」と思っている人にはもってこいの本なのではないだろうかー。