モリー・マルーフ著、矢島麻里子訳『脳と身体を最適化せよ! 』(ダイヤモンド社・2024年)

脳と身体を最適化せよ!――「明晰な頭脳」「疲れない肉体」「不老長寿」を実現する科学的健康法

 

正式には『脳と身体を最適化せよ! 「明晰な頭脳」「疲れない肉体」「不老長寿」を実現する科学的健康法 』が本書のタイトル。

本屋でこの本を見かけ、パラパラと立ち読みした後、すぐに購入を決めた。私は変わりたかったから。

夫と比べると私は不健康だ。夫の健康度が100なら、私の健康度は心身含めて30ぐらい。他人から見れば、もう少し元気そうに映る気もするし、今のところ重篤な病気にはなっていない。それでもそれぞれの精神力や生物学的性の違いによる調子の良し悪しなどをふまえると、やっぱり30。そして、それでいいとは決して思えない。

変わりたかったから購入した。その結果、自分自身が決して望まずに所有している「女性性」に関連する項目含め、「もっと早く知っていれば、悩まずに済んだやもしれん!」「大病にならずに済んだやもしれん!」と思うぐらいには、影響力のある本となった。

 

読了して最初の感想は、「この本は私にとっての『家庭の医学』だ」である。

『家庭の医学』は身近な病気やケガの症状や対処法を解説した医学書であり、以下の記事には“昭和の家庭には必ずと言っていいほど一冊はあった”と書かれている。さまざまな出版社が同じ署名で発行しているので、さまざまな〇〇社版『家庭の医学』があるらしい。

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で、なぜ、この本が私にとっての『家庭の医学』となったかといえば、慢性的に心身の不調を抱える私にとって、励まされたり反省せざるを得なくなったりするような内容(不調の原因を読み解く内容や、書籍の帯にもある“「これは運動だ」と考えるだけで健康にいい”といった興味深い内容など)が目白押しだからだ。

そのうえ、各章の最後には箇条書きのまとめが記されているので、一刻も早く心身の健康に向けて行動を起こしたい人はそこから読み、行動を始めることだってできる。

 

この本は内容が充実しているがゆえに、また(教科としての「生物」に慣れている人であれば読みやすいと思うが)栄養素の名称や細胞に関連する単語など横文字が多く、一気に読み進めようとするとなかなか骨が折れる本だ。

ただ、自分の気になる項目から読み進めれば、その項目とつながりのある項目に自然と興味が湧き、「次はここのチャプターを読んでみようかな」と思えるものでもあるので、まずは目次から、自分が今、一番知りたい情報がどこに記載されているか探し、そこから読むことをおすすめする。

ちなみに私はChapter 12「女性ホルモン」に始まり、Chapter4「身体活動」、Chapter5「運動」を読んで、そこからこの章全体に重要なキーワードである“ミトコンドリア”とその働き、“バイオハック”について解説されているPART1の項目(Chapter1〜3)を読み始めた。以降は、その日の気分でメンタルやストレスに関連する章を読んだり、食生活に関連する章を読んだりと、書籍内を自由に行き来する形で読み進めていった。

私がはじめに「『家庭の医学』だ」と思ったのも、辞典のような読み方ができることに由来する。もちろん、ややぶ厚い本に慣れているのであれば、PART1から順々に読み始めるとより内容がわかりやすく感じられるはずだ。

 

科学の最新研究、そしてその情報は日々更新されていくものなので、いつかこの本も内容が古い本になることだろう。それでも私は長い間この本を、かつて“昭和の家庭には必ずと言っていいほど一冊はあった”『家庭の医学』のように大事に扱い、困った時には頼るだろう。

人生100年時代を豊かに生きるためには、病気やケガの予防が大切だと思うので、絶対にこの本じゃなきゃダメ、とは言わないが、このような本から情報を得、その情報をきっかけに行動することが、これからはめちゃくちゃ重要になるんでしょうね……!