2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

スマホと少しのお別れ。カル・ニューポート『デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方』(早川書房・2021年)

冒頭から衝撃的だった。 かつてエンジニアとしてグーグルに勤務していたトリスタン・ハリス氏の言葉だ。 「(テクノロジーは)中立ではありません。ユーザーに一定の方法で長時間使わせることを目的としています。企業はそこから利益を得ているわけですから…

現代にも続く闇。NHK「フランケンシュタインの誘惑」制作班『闇に魅入られた科学者たち』(宝島社・2023年)

「フランケンシュタインの誘惑」(NHK総合)で、“積極的安楽死”の回を見た事がある。ジャック・キボキアン、通称「ドクター・デス」は生涯に130人余の患者の自殺ほう助を行った人物だ。 読んでいる最中だが宮下洋一『安楽死を遂げた日本人』(小学館、2019年…

モノを手放す手引き書として。佐々木典士『ぼくたちに、もうモノは必要ない。増補版』(ちくま文庫・2019年)

定期的に、ミニマリストにあこがれ、モノを手放そうと心がける時がある。そんな時にこの本を手に取った。 ミニマリストの事例集というよりは、著者自身のミニマリストになる前後の体験談と、モノを手放すためのルール、モノを手放すことで得られることのリス…

2024年にやりたいことで現状整理。今年もふつうに過ごしたい。

今週のお題は、現状を整理するのに都合がいい。 というのも、ある助成・支援プログラムに応募しようと思い立ったものの、いざ申請書類に必要な資料を揃える際に手が止まってしまったのだ。「未来像」という単語を前にして、キーボードを打つ手が止まる。国や…

今はまだSFだが、いつか現実になるかもしれない。成田悠輔『22世紀の民主主義』(SBクリエイティブ・2022年)

成田悠輔という人物を知ったのはいつだったか。 欠かさず見ているテレビ番組、なんてものはなく、YouTubeもX(旧Twitter)も見たり見なかったりしていたものだから、いつ、どこで、どんな風に彼の存在を知ったのか全く覚えていない。 左右で違うフレームの眼…