今日、ものすごく執筆に時間がかかった自分自身への戒めとして。
はじめに
今日、こんなツイートをした。
好きな俳優さんの記事になると、その魅力を伝えるために適した言葉探しにものすごく時間がかかり、いつも以上に時間を要する!!!
— Kho-K(片山香帆)@Writer&Painter (@Kho_TOKYO) March 3, 2020
いつもだって、情報収集には時間がかかるのだが、こういう場合、自身の「推しのこれを伝えたい!」というエゴが文章に滲み出てしまう。
書いては消し、書いては消し。
このツイートで登場する記事は、書き上げるのに5時間かかってしまった。作品鑑賞も含めると+2〜3時間といったところか。
これを時給換算すると、正直「え、〇〇円/時間だよ、大丈夫?」な結果なのだが、「鑑賞後3時間以内〆切」の記事ではない限り、ここ最近よくある話なのだ、これは。
ライターを始めた頃のわたしのウリは「1時間で2,000字以上書けること」だった。
今でも〆切が「時間」で指定されている仕事に関してはめちゃくちゃ書くのが早い。しかし曜日や日にちで〆切が与えられたものに関しては、1記事に半日以上かけてしまうことがある。
そんな、ここ最近の遅筆っぷりは、画家活動をしているときの「譲れなさ」にも似ていると思っていて、大好きな漫画『ブルーピリオド』に出てくる予備校の講師が言った「作品は諦めたらそこで完成よ」を思い出した。
わたしにとってはどの文もどの絵も、誰よりも愛しているし、誰よりもクソだと思っている。期限や〆切があるから完成するのであって、実際はいつまでもその出来に納得できないものが、わたしの文で、わたしの絵である。
執筆スピードに囚われるな
先ほど“ライターを始めた頃のわたしのウリは「1時間で2,000字以上書けること」”と書いたが、執筆スピードは量のある仕事をさばくのに有利なだけで、「執筆スピード=質」では決してない。
今だって決して人が羨むほどの「文才がある」とは言えないが、かつてのわたしは「スピード勝負すぎた」と振り返る。
テキトーな仕事をしたつもりがなくても、同じような言い回しが続いてくどかったり、こそあど言葉が多すぎて何を示しているかわからなかったり、文字数を埋めるだけの言い回しがあったはずだ。
もし、そんな風にして記事が書かれていたら、それはきっと読者ファーストではなく、記事が大量にほしい依頼主ファーストな文章になっていることだろう。
だから最近は、書く前に必要な情報収集に時間をかけ、書いたら読み、違和感があったら消し、適切な表現が見つかれば書き換え、言い回しをチェックし・・・と、とにもかくにも読者ファーストを意識するようになった。
正直、どんなに読者ファーストを意識しても至らない部分はあるだろうが、時々記事を読んでくださった方から励まされる言葉をいただけるようになった。なので今後も「執筆スピードに囚われない」書き方を意識するつもりだ。
執筆スピードを上げろ
だが、遅筆すぎるのもよくない。
「読者ファースト」は絶対に維持しなければならないが、わたしも稼がねばならない。
ライター始めたての頃のような「執筆スピード×量」で稼ぐつもりはないが、もう少しスピードを上げれば、1日に書ける量が増え、仕事を増やせる。ここで言う仕事はライター仕事に限らず、画家活動もそうだし、これから興味を抱いてやるかもしれない仕事のことも指す。
執筆スピードを上げれば、1日をより有意義に使えるのだ。
そこで『学びを結果に変えるアウトプット大全』に書かれている「文章を速く書くコツ」を振り返る。そこには
- 時間を決めて書く
- 構成を考えてから書く
とあった。
特に注目すべきは「時間を決めて書く」だ。
「時間をかけて文章を書けば、よい文章が書ける」と思っている人がほとんどですが、それは完全に間違っています。ある記事を1時間かけて書くのと、2時間かけて書くのとでは、クオリティが20%はアップするかもしれませんが、2倍にはならないのです。
引用元:樺沢紫苑, 『学びを結果に変える アウトプット大全』128〜129ページ, 2018年8月3日初版発行, サンクチュアリ出版
まさに今、わたしが悩んでいるところを突かれた感じだ。
これからは「制限時間を設けて書」き、執筆スピードを上げながら読者ファーストを維持する、頭をフル回転させるような執筆に努めなければならない。
上げるためにバランスを整えろ
そして・・・まさしく足りていなかったことなのだが、ここのところの遅筆は「インプット不足」によるものだと考えている。
「書・描いて稼ぐ」で頭がいっぱいで、書くと描くに必要な技術を「学ぶ」機会をとりこぼしていた気がする。「時間を決めて書く」大切さも、この記事を書くために本を開き、“クオリティが20%はアップするかもしれませんが、2倍にはならないのです”を引用しなければ気づけなかったのだから。
先で紹介した『アウトプット大全』は、どちらかと言うとインプット過剰の人に向けた本なのだが、“インプットとアウトプットの黄金比は3:7”と書かれている中、わたしは恐らくインプットを3もしていなかった。
この本のターゲット層よりはアウトプットしているだろうが、「書・描いて稼ぐ!」とアウトプットで頭がいっぱいなのもまた問題なのだ。
大事なのはバランス
執筆スピードに囚われず、でも書くスピードを上げるヒントは、インプットとアウトプットのバランスに隠されていると感じた今日。
今後わたしは、ライターとしての技術を上げるため、類語表現を蓄えたり、人を惹きつける文章を写経したり、読書をする時間を増やそうと考えている。
画家活動もそうだ。
積極的に展覧会などへ足を運び、心をがっしり掴まれる作品に触れ、そこから自分に足りないものを見出そうと思う。
では。
◆本日のおすすめ◆
主人公を取り巻く人々の台詞が滲み入る。
読み返してみたらインプット・アウトプットのバランスを整えるヒントだらけ。