【ネタバレあり】『ローグ・ワン』は後半のバトルシーンに全てが詰まっている!

こんにちは、齋藤吐夢です。

 

 

先週金曜日に『ローグ・ワン』を観てまいりました。結論ストーリーや演出に言いたいことはあるけれどもスターウォーズ愛がそこそこある私にとって、映画後半だけでご飯三杯はいけるな!って映画でした。

 

※ネタバレしてます。

 

『ローグ・ワン/スター・ウォーズストーリーズ』

本当に分かりやすく感想を述べるとするならば、悲しいことに前半はくっっそ駄作です笑。前半は映画好きからすれば不安な要素だらけでした。

ですが、後半に入ると怒涛のバトルシーンが始まり、前半の駄作感はなんだったの?!ってくらい手に汗握る展開の連続です。

 

だから映画代金1,800円(3Dや4DXはそれ以上だけど)後半のためにあります

 

以下あらすじ、ウィキ先生より引用。

物語の時系列は『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の直前の物語に当たり、『エピソード4/新たなる希望』の冒頭でも触れられた、銀河帝国軍の宇宙要塞である初代デス・スターの設計図の強奪任務を遂行した反乱同盟軍兵士達の活躍が、『エピソード4/新たなる希望』の開始10分前まで描かれる。

出典:ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー - Wikipedia

 

私が興奮した理由

前半くっっっそ駄作とはいうものの、その後半で全てを許してしまった私が、その最高の後半に興奮した理由をご紹介します。スターウォーズの宇宙空間でのバトルシーンを愛してやまないファンにはたまらない映画ですよ、これは。

 

バトルシーンが胸アツ

とにもかくにも初代デス・スターの設計図を強奪するために惑星に入ってからというもの、手汗が止まりません。テレビCMにもありましたが、設計図強奪チームであるアウトローな『ローグワン』のメンバーが一気にかっこよく見えます。

しかもこのローグ・ワンによるバトルシーンの何がいいって、フォースを使って戦うシーンがないところですね。スターウォーズ映画の中では異質なんじゃないでしょうか。でも、それがいい。

 

ジェダイの存在が消失したエピソード3とエピソード4の間のストーリーだからこそ、一切フォースの使い手は出てきません。皆、銃か己の鍛え挙げた武術でしか戦いません。あの圧倒的な力は一切登場しないんです。

 

だからこそ、手に汗握る強奪の様子が生々しく描けたのではないかと

 

帝国軍は怖い

そして、上記のバトルシーンがあるからこそ、帝国軍がいかにエピソード3と4の間で恐ろしい存在であったかが分かるんです。帝国軍のまだ試作中とはいえ巨大な破壊力をもつデス・スターの星破壊シーンは圧倒的恐怖

この映画の良いところは、設計図強奪に関わった反乱軍の大半が惑星もろごと滅されるところじゃないでしょうか(不謹慎ですが)。デス・スターは本当に星一つ滅する力を発揮しちゃうわけです。そりゃ、怖いわ・・・。

 

挙句本当に最後の最後にフォースとライトセーバーの力を見せつけるダース・ベイダーの恐ろしさたるや、映画館にいた皆が一斉に息をのむほどの圧倒的力・・・!

反乱軍の人々が何十人も命を落とし、やっとのことでレイア姫に設計図を手渡したのだ、ということが分かるシーンです。暗闇から不気味な呼吸音を出しながら登場するダース・ベイダーの姿本当にただのホラーです。怖かった。

 

信頼関係の強い2人の存在

元々ジェダイのいた寺院を守っていた盲目の棒術使いと、その相棒が登場するんですが、この2人の信頼関係が強すぎて泣きました笑。2人とも直接的に互いを褒め合ったりすることはないんですが、どんだけ一緒に過ごしてきたんだろうって。

あるシーンで盲目の棒術使いが相棒置いてさっさか歩いてしまうんですが、相棒が「1人で行くのは危険だぞ!武器を持っていけ」的なことを言うと、

 

「必要ない。お前がいる」

 

ぶっきらぼうに言い放ってそのままさかさか歩いて行ってしまう。

それを言われた相棒も、結局彼のあとをついていくんですが、何気なくさりげなく互いを気遣いあって、互いを信頼しあっている姿がめちゃめちゃかっこいい最期とかも超いい

 

K-2SOが良い!

スターウォーズシリーズにしては、かなり人間的な造形のロボットであるK-2SOが凄く良かったです。見てくれがめっちゃロボットなうえ、もともと帝国軍のロボットなのが災いし見た目結構不気味なんだけれども。

皮肉を言うし、計算してからじゃないと物事の結論出せなかったりで、かわいくね~ってなるロボットなんですが、良い味出してました。ジンとの会話もいいんですが、スターウォーズシリーズにしては珍しくロボットである彼もちゃんと死にます

 

でも死にざまがかっこいい

 

BB-8やR2-D2のような可愛さはなく、C-3POのようにウザかわいい系でもないんですが、もとから反乱軍のロボットとは違うこいつの良さは映画館で体感してください。

 

私が失望した理由

ただ、良いところも沢山ありますが、これだけはテメー許さねえぞ!ってくらい、本当にそのくらい前半は駄作。駄作というか、監督がスターウォーズのバトルシーンを好きすぎたんじゃないかな撮りたいシーン以外に手を抜きすぎだよ笑!

 

前半のストーリーが雑

父と娘の物語をテーマにしたのだとしたら、もうものすごく家族愛、ファミリー、ドラマの描き方はへたくそだと思います。お父さんめっちゃ説明台詞だし、娘も反乱軍に強引に連れていかれた割には話に納得するのが早すぎる

そもそもお父さんの友人で、主人公ジン・アーソの育ての親の彼はこの映画においてそんなに重要だったか?!ポスターにも載ってるけど、あっちゅう間に出番なくなるわ後半一切振り返られもせんわこいつストーリーに必要ある?!と思った。

基本的に前半はほぼ説明台詞で構成されていると言っても過言ではない。だから、後半のバトルシーンに至るまではかなりキャラクター一人ひとりにイライラさせられました。全然感情移入できない。

 

でも、後半突如として役者さんの演技といい、演出といい、キャラクターに突如として命が吹き込まれる感じなので、う~ん、だったら始めからしっかり作ってほしかったなあとも思ったり。

 

2014年かなんかに発表されたアメリカ版『ゴジラ』の監督なんですが、多分この監督はそういう撮り方の癖があるんだと思う撮りたいシーン以外の、人間ドラマは苦手なんじゃないかな

 

スターウォーズの戦争部分が色濃く

しかし、とにもかくにも思ったのは、この映画はことごとく反乱軍が死んでいきます。それが良かった。そりゃそうだよ、戦争なんだから。人が何かを守りぬくために命をかけて戦いに臨む姿が色濃くてよかった。

誰一人助からないのは切なかったけど、「エピソード4の前にそういう背景があったんだよ」って書いたこの作品はすごいと思う

 

ローグワンのストーリーが挟まったことによってよりいっそう帝国軍の強さ、怖さが際立った

 

戦争の絶望感と、そこから這い上がってくる希望感がすごかった。ある意味反戦映画だったのかもしれない。こんな風にして命を落とす人もいたんだぞ、って風にも見えちゃった。

 

とにかく後半のバトルシーンだけでも観る価値はあります。

前半はちょっと目をつむって笑、ぜひ白熱の強奪作戦を劇場で!

では。

 

◆本日の一冊◆