率直な感想、1作目より好き。
※一部ネタバレあり
デッドプール2
↑劇中、映画OPでこのバカバカしいポージングを見ることができる。
あらすじ
前作のエイジャックスとの壮絶な戦いから2年後。ミュータントとなった傭兵のウェイド・ウィルソン(デッドプール)は、麻薬カルテルやマフィア構成員を成敗するヒーローとして活動しながら、ガールフレンドのヴァネッサと共に生活していた。そんなある日、14歳のミュータントの孤児であるラッセルを狙い、機械の腕を持つ戦士ケーブルが未来から現れる。ケーブルからラッセルを守ることを決めたウェイドは、親友のウィーゼルと共にリクルート活動を行い、ミュータントたちを集め最強鬼ヤバヒーローチーム「X-フォース」を結成し、彼との戦いに挑む。
前作より面白かった理由は何なのか
1,映画のテンポ
まず映画のテンポが良かった。
前作『デッドプール』がつまらなかったわけではない。
しかし映画の流れ(アクションシーン→過去→過去→現在)の過去パートが若干長いと感じた。1作目なので「なぜ主人公・ウェイドがデッドプールになったのか」を書く必要はあったと思うが、過去の回想シーンが長く感じたのだ。
今作でも過去に遡るシーンはあるが、必要な情報だけ伝えるとサラッと現在に戻ってくる。
また後述するが、映画パロディやX-MENシリーズへのブラックジョークなど、小ネタを引っ張りすぎないところもテンポの良さにつながった。
映画のテンポが良いと、エンターテイメントとして楽しみやすい。
どんな娯楽も、テンポは重要だ。
2,新キャラクターの数が多すぎない
今作では、前作で登場したコロッサスとネガソニック以外にもキャラクターが登場する。見出しには「数が多すぎない」と書いたが、数はグッと増える。最強鬼ヤバチーム「X-フォース」の構成員は割と多い。
が、ネタバレするとその大半が任務を開始する前に死ぬ。
だから結局
- ケーブル
- ドミノ
- ファイア・フィスト
- ユキオ
の4人ぐらいしか新キャラクターは登場しないようなものだ。
新キャラクターの登場は、時に映画のテンポを悪くする。
個人的に、キャラクターが多すぎるのが原因で「つまらない」と感じた映画は『スーサイド・スクワッド』と『スター・ウォーズ エピソード8』である。この2作品は新キャラクターを追加しすぎて、彼らの背景が薄くなった映画だと考えている。
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それと比較すると、今作のキャラクターの描きかたは好印象である。
今作は主要メンバー「ケーブル」「ドミノ」「ファイア・フィスト」は出演シーンが多い分、キャラクターの背景もしっかり描かれていた。
「ユキオ」は出番こそ少ないが、X-MENキャラクターとして嫌味なく登場する。X-MENの魅力溢るるキャラクターのひとりとして存在感を発揮しており、「続編にも登場しないかな?!」とワクワクできるキャラクターだった。
3,小ネタを引っ張りすぎない
映画の随所に散りばめられた小ネタのオンパレードがデッドプールの魅力なのだが、元ネタを知っていなくても笑えるつくりがすごいし、何と言っても「引っ張りすぎない」のが見やすかった。
「続編」には抵抗がある。1作目より2作目のほうが面白い映画は「ターミネーター2」ぐらいなんじゃないだろうか。
個人的に「続編でダレたなあ・・・」と感じているものに「テッド2」が挙げられる。
「テッド2」もくだらない小ネタやブラックジョーク、ちょっとお下品な演出など、構成要素はどこか「デッドプール」に似ているところがあるのだが、「やりたい小ネタをやりたいだけやった」結果、映画が中だるみした。
その点今作は、小ネタ挿入のバランスがうまく、映画が見やすいものになった。
絶妙なさじ加減で小ネタを出し入れするからこそ、見終えた後で「あのシーン、なんのパロディなんだろう」「DC映画ってそんなにシリアスなの?」など興味が湧き、他の映画作品を見たくなったりする。
これは、ジョークのうまい人がつくった映画だ!!!
X-MENいじりも面白かった
↑無理やりすぎるコラボ
秀逸な小ネタの中でも好きだったのは
「X-MENが通るよ。60年代、人種差別をテーマにした作品のお通りだよ」
的な台詞。笑った。あげく
「X-MENって名前自体が差別じゃない?!だってMENだよ?!X-Peopleにしとけよな」
なブラックジョークも連発。
一応デッドプールは「X-MEN」のキャラクターらしい。が、デッドプールはあくまでもデッドプール。なんかのキャラクターのひとり、ではなくデッドプールはデッドプール。
今作は、そんなマーベルコミックスの中で独立しちゃったこのキャラクターが、人々にめちゃくちゃ愛されていることが分かる映画だった。
では。
◆本日のおすすめ◆
X-Force Tシャツ、絶妙にダサいのが良い。