『わたしの小さな古本屋』を読んだ。穏やかに生きたい人にオススメの一冊。

こんにちは、齋藤吐夢です。

いや〜・・・この本読むと「将来の夢は古本屋です」って言いたくなる。私もやりたい笑。あと「なんて魅力的で穏やかな生き方をしているんだろう、この人は」って思うね。 

古本に1ミリも興味を抱かない人はこの本を手に取らないかもしれない。だけど、もし穏やかな人生を歩みたいと思っているのなら、私は「この本を読むべきだ」って言うね

 

 

倉敷にある小さな本屋の物語

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今でいうブラック企業で体を壊し、バイト生活をしていた著者・田中美穂さんが、唐突に始めた職業、それが「古本屋」でした。

今は岡山県倉敷の、観光名所から少し離れた場所でひっそりと蟲文庫(←リンクを押すと、蟲文庫のブログにとびます)を営んでいます。

 

物静かなハングリー精神が魅力

文章を読む限り、決してハングリー精神と呼べるほどガツガツしている人ではない印象がありますが、

  • 「とりあえずやってみよう」
  • 「うまくいかなかったら、それまで」

行動に移せる人を、私はハングリー精神の持ち主だと考えます。だから彼女はハングリー精神の持ち主だと思うし、彼女の魅力だと断言する!

 

自己啓発本ではないんですが・・・ある種の自己啓発本よりよっぽど啓発されると思っちゃう。ただゆるゆると、古本屋店主の日常と、古本屋を始めるまでの物語が描かれている本ではありますが。読めば、わかるぜ笑。

 

「なんとかなるさ」感

田中美穂さんのゆるやかな文の綴り方から感じられるのは「なんとかなるさ」感

 

・・・いや、でも、本当に、何事も「なんとかなるさ」で済んじゃうんだろうなあ笑。

「古本屋の開業資金は大体500万円前後のところ、貯金の100万くらいしかなかった」なんて記述を見ると、その、まあ、「なるようになるさ」が溢れ出ていて、これはものすごくかっこいい。

 

肯定される気持ちになるよね、なんとかなるさって言葉には

それがあふれまくる本なの。「すごく励まされました!!!」って感じではなく、「背中押してくれてありがとう・・・」ってなる感じ。伝わる??笑

 

ゆるい意識でも人とつながれる

このご時世「個で生き抜く力」ってのが重要になりそう。そんな中、彼女は「個」であることは確かだけど、生き抜こうとして生き抜いている感は感じられない

 

だけど人とのつながりが密に感じる。なぜだろう。

 

たぶん、それは彼女なりに、想いが一貫しているからだろうな。

 

彼女の文はゆるいし、本を読む限り、生き方もだいぶゆるいはず。それでも「やらなきゃ」ってがっつかなくても、「信念さえしっかりしてれば人は集まるものよ」って言ってくれてるみたいだ。

 

穏やかに生きたいなら

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いつかブログに書こうと思ってるネタなんだけど、私は「目立とうとすればするほどスベる人」なんだよね笑。お芝居やってる時がそうだった。今もそうなのかもしれない笑。

 

肩に力が入りすぎるの、何事も。

 

頑張ってかき続けなきゃ!頑張って人とつながらなきゃ!頑張って外へ外へ向かなきゃ!って必死になればなるほどスベるタイプなのですが、そんな私を叱らずに、でも原点に思い返させてくれる、そんな本なの、これ

 

”穏やかに”生き続けたいなら、この本は読む価値がある

 

例えあなたが古本に興味がなくてもね。ただ古本という文化に関心がある人が読めば、もっと楽しめるよ。

では。

 

◆本日の一冊◆

個人的には冒頭で紹介した文庫版が好き。”古本屋”っぽいから笑。