「生理ちゃん」
生理のツラさを伝えてくれる
この漫画と出会ったのは、くだらない記事でおなじみのオモコロを読んでいた時のこと。小山健なる漫画家の描いた「ツキイチ!生理ちゃん」が、絶賛生理中のわたしの目に飛び込んだ。
面白い漫画でありながら、「あー…」と声をあげてしまうほど、「わかりみ」に満ちたツラさが表現されていた。
生理のツラさ、憎たらしさってまさにこんな感じだ。
面白いと真面目のバランスが的確
ストーリーはめちゃくちゃに面白い。
ほぼほぼ表情変化のない生理ちゃんが、玄関を開けて「来ちゃった」というシーンは、小憎たらしくてたまらないし、面白い。
だけど、登場人物の女性たちが漏らす生理への不満や本音はリアルで、ツラさは真面目に表現されている。
生理のつらさを分かりやすく、男女問わず理解できるように、生理ちゃんが誕生しただけなのだ。
ストーリーは面白く、深い内容は真面目に。
生理に悩む人からは好感をもたれる漫画のはずだ。
生理ちゃんというキャラクター
絶妙に可愛いと可愛くないの間をいったりきたりしている見た目が良い。愛玩動物の類を可愛いの基準にした場合には、生理ちゃんはそんなに可愛くないことになる。
生理ちゃんは「ごめんね」と言いながら、女性を貧血にするために血を注射器で吸い取るし、「きちゃった」と可愛く登場する割には、女性の下腹部をボッコボコに殴る。
でも、生理ちゃんが可愛らしいキャラクターで、優しく優しく女性をいたわったら、それはそれでムカつく人も多かったのではないだろうか。
生理、生理痛の痛み・つらさを体現しつつ、身近な存在として「憎めない可愛さ」をまとう生理ちゃんは、生理そのものだ。
来月生理が来るときには、生理ちゃんの姿で現れてほしいものだ。
こんな風にして生理を理解できたら
わたしは生理ちゃんが好きだ。憎めなくて好きだ。劇中登場する初経ちゃん、童貞くん、性欲くん、PMSちゃんも好きだ。
生理現象がこうやって現れてくれたらいいのに。
生理ちゃんが現れたら、どれほど寛容に生理を受け入れられるだろうかと想像する。もっと前から、こんな風にして生理を理解できていたら、ここまで毎月ツラいだなんて言わずに済んだかも…とすら思う。
男女問わず読んでほしい。
ギャグ漫画感はあるが、生理がおちょくられることはない。これで生理を学んでほしい。
ぜひに。
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