こんにちは、齋藤吐夢です。
堕落・・・辞書でその意味を調べると、
まともな道が歩めなくなって悪の道に落ちること。身を持ちくずすこと。健全さを失って低劣になること。
とあります。悪の道に落ちる・・・のは、道徳的に避けようと思いますが、時々「低劣になつちまおうか・・・」と思いつくほどにやる気を失う時があります笑。
がそんな時、気力を元に戻すのに役に立つもの、それは”本”です!
今回はやる気を失った時に読みたくなる、”なぜか”元気になる本をご紹介します。
注意書きとして
ただですね、私はブログ名を『真面目でなぜ悪い』にするほど、真面目で売っている(?)のですが、その割には生粋の根暗っぷりが邪魔して自己啓発本が苦手です笑。
なのでやる気が奮い立つような、元気ハツラツな本は1つしか登場しません!それですら、「よーし、頑張るぞ!」ではなく「頑張るしかない・・・」みたいな本です笑。
そこをご理解いただいた上で読み進めていただけると、誤解がない笑。
グッドバイ
ご存知ですか?太宰治のこの作品。
太宰治と言えば「人間失格」や「斜陽」「走れメロス」などが有名でしょう。
走れメロスはそこそこポジティブだと思っていますが、太宰治=堕落野郎(好きな作家ですよ!)と思っても良いくらい、ナルシストで自殺願望のある(自殺できちゃったけど)ちょっと腹立つ人です笑。
彼が死んでしまって、未完の作品、それが『グッドバイ』なのですが、このストーリーは爽快っちゃ爽快、むかつく人はむかつく作品です笑。
でもそれが元気になる源なの。
雑誌編集長の田島周二は細君と、先妻との間にできた女児を細君の実家にあずけ、東京で単身暮らしている。実は雑誌の編集は世間への体裁上やっている仕事で、闇商売の手伝いをして、いつもしこたまもうけている。愛人を10人近く養っているという噂もある。
戦後3年を経て、34歳の田島にも気持ちの変化が訪れた。田舎から女房子供を呼び寄せて、闇商売からも足を洗い、雑誌の編集に専念しよう。さしあたっては女たちと上手に別れなければならない。途方に暮れた田島に彼と相合傘の文士が言った。
「すごい美人を、どこからか見つけて来てね、そのひとに事情を話し、お前の女房という形になってもらって、それを連れて、お前のその女たち一人々々を歴訪する。効果てきめん。女たちは、皆だまって引下る。どうだ、やってみないか」
田島はやってみる気になり、かつぎ屋で「すごい美人」の永井キヌ子と彼の珍騒動が始まる。
しょうもない人が振り回され、スッキリ
太宰作品にありがちな、とっても色男。それが主人公の田島なわけですが、田島の妻役を条件付きで演じることになった永井キヌ子の、田島への扱いがひどくてスッキリ笑。
堕落したい、と思いつつ、人は自分よりもウマくいっている人に嫉妬するものです笑。そんな相手が振り回される姿を見て喜ぶ私・・・笑。
とにかく爽快コメディで、未完で終わっていることが悔やまれるほど面白いストーリーですし、振り回される姿見てニヤニヤしつつ、なんだかんだで田島を応援したくなります。
頑張れば、何とかなるのかもしれない!って思えるよ。
夫婦茶碗
堕落と言えば、夫婦茶碗!
トントン拍子でしょうもないことを思いつく、クズな主人公が登場人物の短編2本が収録されています。いやあ、圧倒的クズ。たまらないクズ。愛おしいクズ。
でも町田さんの描くクズ男は、発想があまりにもしょうもなさすぎるおかげで、人は案外しぶとく生きていかれるなあ〜感心、感心って思えます笑。
表題作「夫婦茶碗」では、お金のない夫が何だか工夫を凝らして働いてみたり、金になりそうなものを売ってみたり、頑張って生活苦から抜け出そうとするんだけど・・・。
なんだか詰めが甘いというか、考えがなってないというか、それこそ発想力だけで何とか乗り越えようとする、妙なポジティブシンキングが度を超えていて凄い笑。
プライド捨てちゃえって感じで
現実にはこれに出てくる登場人物は、カッコいいクズだから憧れるけど、関わりたくはない感じ笑。でも、クズはクズなりに生きている。
自分が彼らをクズだと思うのは、自分がこうなりたくないというプライドがあるからであって、「まあ、いっか」って思えばこんな生き方もアリなのだ。大アリだ!
発想の転換という言葉をよく聞くが、本当に、まさにその通りだ。そんなに人生を苦に捉える必要はないのかも知らん。能天気、万歳!とりあえず酒だ!そんなノリ。
めっきめきに元気になる本ではないと思うけど、ここまでぶっ飛んでいる人に出会ったら、元気にならざる得ないよね、って本。
未来を変える「いい言葉」
おや・・・自己啓発本?
何だ、自己啓発本ではないか、と思った方。私がそう簡単に、至って普通の”自己啓発本”を紹介すると思うなよ!
コレはなあ・・・
ポジティブ過ぎるんだよ笑!
読み進めていくうちに、あまりにもポジティブ発想過ぎてギャグに思えるほどの「いい言葉」が続きます。本当に感動するほどのポジティブシンキング。
でも、多分発想をポジティブに変えていくには、これくらい豪快にポジティブでいないといられないのかもしれないね。
ポジティブすぎない?!
と言ったって病気を抱えていた5年前の私がコレを読んだら、多分この本を投げ捨てたと思う笑。何故なら
病気のときこそ「治ったら、楽しいことにチャレンジだ」
とか
嫌いな点を言いそうになったら「あなたのこういうところが好きなの」
といった、到底思いつけないほどのポジティブワードが続くからです笑。情緒不安まっただ中の私には、多分言えなかったであろう言葉ばかり笑。
ただね、ポジティブすぎない?!とは思ったけど、結局そういうことなんです。このぐらい何事もドーンと構えていられる人が、何事もうまくいっちゃうもんなんだと。
やる気出ない・・・ってなった時、タイミング次第で逆に腹立たしくなる笑この本を読むことで、「でもこうでもしないとうまく行かないのかも」と悟る必要がある。
だからなぜか元気になる本の最後として紹介しました。
元気、出た?!
さて、元気は出ましたか笑?!
半ば荒療治的な本ばかり紹介しましたが、私は本当にこの3冊に何度も救われております。そのくらいの頻度でやる気を失っています。
少しでもあなたの役に立てたら嬉しいな。
では。
◆本日の一冊◆
元気出す必要もない時は、コレが効果的。