会社勤めを辞め、開業届を出し、個人事業主になってから早5年。
基本的に自宅か、資料を探しに本屋か図書館か、そのくらいの場所にしか行かない。
時たま、記事のネタを探しに展示会に行くこともあったが、コロナ禍で機会がめっきり減った。
なので、スーツは一度手放した。
のだが、この度、3月に大学の卒業式がある。別に誰も気にしないと思うが、やはりハレの日に薄汚れたスウェットとジーンズは違うんじゃねえの……と思った。
それこそ今後、精力的にライター活動と画家活動をする上でスーツ、または、スーツに近い位置付けのオフィスカジュアルがあってもいいんじゃないか?
久方ぶりにスーツを買う
そう思い、購入したのが通販ブランドhaco!のセットアップである。
久方ぶりに購入した、いわゆるお仕事服は案外キマッてくれた。
夫曰く、イマドキの形をしたパンツ。太もも周りに少し余裕があって、足首にかけて細くなっていくやつ。
襟なしジャケットは、購入前は着慣れていないことを理由に抵抗があったが、案外襟がないデザインというのも違和感を覚えないものなのですね、といった感じ。
モデルさんの着用例を真似て、インナーのリブニットも購入してみたが、合わせて着るとスッキリした印象で、あとは多少のアクセサリーがあれば、オフィスワーカーなスタイルが完成する。
私は着用時、この姿を「社会人のコスプレ」と呼んだ。文章を書きながら、社会人の定義が曖昧だし、コスプレという単語もこの場に適さない気がしたので、うんうん考え直した結果、これは「擬態」じゃないかと思った。
社会的に信用される見た目への擬態。
それから、この格好が私の中で擬態だったとしても、そこそこ様になっていると感じた。
その理由はおそらく、単純に私が歳をとったこと(32歳になりました)と、会社勤めはしていなくとも自分なりに営業をかけてみたり、仕事に関わる人たちとやりとりしたり、なんやかんやで「働く」「仕事をする」「社会人である」をしているからかもしれない。
着慣れないスーツを着ていた20代の頃より、なんやかんやで社会にもまれ、仕事の責任や仕事のお金周りをしっかりせな、とそれなりに覚悟している今の方が、スーツが似合うのは当然か。
つってね。
haco!のハレの日やお仕事用アイテムは、今後も活用する気がする。
個人的には、普段ゆる〜い格好で仕事している人が、周囲の人間が皆ガチのスーツを着ている場に出向く必要が生じたときの、自分のゆるめのスタンス崩さずにその場に溶け込むのに最適なファッションだと考えている。
haco!さんからは「ええ〜、別にそういうつもりはないんだけど」と言われてしまうかもしれないが。
では。