#KuToo についてみんなどう思う?わたしのブログなんで、わたしの考えを書いてみるよ。

 

#KuToo

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 巷で話題となっている活動「#KuToo」

 “職場でのヒール・パンプスの強制をなくしたい!”というメッセージのもと、署名活動が行われている。

www.change.org

 で、つい先日、この#KuTooムーブメントが存在する中で、厚生労働大臣が職場での女性のヒール・パンプスの着用の義務付けについて

「社会通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲」
「それぞれの業務の特性がありますから」

と発言したとのこと。

news.yahoo.co.jp

 「発言をした」という報道自体に「悪意のある」言葉の切り取り、編集がされているのではないかという懸念もあるが、まあ、#KuTooムーブメントにとっては「何をー?!このヤロー!!」的発言には捉えられてしまうよね

 この#KuTooの話、本当に難しいよな〜。

 「靴」でぐぎぎ・・・となった経験はあまりないけれど、強制により#KuTooで訴えられている問題と同等の思いをしたことはある。ので、その話をする。

 

 先に、以下でお話しするわたしの考えをわかりやすく箇条書きにするとこうなる(↓)。

  • 「義務」として着用を受け入れる人もいる
  • 「強制」は断固反対の立場
  • でも「義務」として捉えられている場にいる場合には、自分が「マナー違反」と捉えられる可能性も十分ある
  • 男性の革靴VS女性のハイヒールの構図は好きじゃない
  • #KuTooの本質は「業務に見合っていない服装での労働反対」なんだろうな

 

会社の「制服」問題

 個人的な意見だが、わたしが会社員だったときに着用していた制服は、「いやいや、世の中の女、全員こんなにスタイル良くねえよ!!!」とツッコミが入れたくなるほど、腰の部分がシェイプされていた。いや、ほんと、笑うレベルの細さ。

 あと、このご時世にはあり得ないほどの肩パッドが入っていたことにも笑った。何だろう、着用すると映画『ブレードランナー』のレイチェル(↓)みたいになる。

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出典元:https://www.pinterest.jp/pin/371195194285387565/

 で、そんなクソダセエ(個人の意見です)制服を、就業時間前までに着用して自席につくのがルーチンだったわけだ。

 わたしは正直、男性陣が着替えずに済むのが本当に羨ましくて仕方なかった。「私服通勤→制服に着替える→私服に着替えて退勤」ってのがめーっちゃめんどくさかった。

 実は男性も冬に関しては「スーツ通勤→ジャケットのみ会社仕様にお着替え→スーツで退勤」というめんどくささがあったんだけど、女性の制服の場合、私服の上も下も1回脱がなきゃいけないのがだるくてね笑。

 でも、それは義務

 ま、正直な話、朝礼後すぐに外出しなければならないってときに「朝礼のとき、着替える時間があるんなら制服着なさい」って年長の男性社員に言われたときは、思いっきり「はあ?ダル」みたいな顔を見せてしまい、若干険悪な空気出したこともあるけど、ははは、若気の至り。

 

 でね、#KuTooほどではないけれど、「制服めっちゃダルくないすか」的な話を先輩とか上司とかにポロっとこぼしたことはあるの。

 そしたらね、かつて制服を廃止させようって話はあったんだって。

 でも、制服廃止に反対する人がいて、その話はなくなったの。反対意見を訴えたのは、会社内部の女性。「会社に着ていく服を選ばなくて済む」という意見があがり(もちろん他にもあったと思うけど)、まあまあ反対されたから話がなくなったとさ。

 「はー、なるほど。その視点があったか」と思いましてね。

 

「強制」には反対だけど

 #KuTooだろうがなんだろうが、個人的には「強制的に何かをさせられること」は断固として反対だ。ま、そりゃそうか。「強制されるの、大好き♡」なんて人はそうそういないと思う。いるの?どうなん?

 だけど「義務」って言葉がそもそも難しいよね〜と思う。

1 人がそれぞれの立場に応じて当然しなければならない務め。
倫理学で、人が道徳上、普遍的・必然的になすべきこと。
3 法律によって人に課せられる拘束。法的義務はつねに権利に対応して存在する。

引用元:小学館 デジタル大辞泉

まあ、「強制」(↓)とは意味が全然違うのは分かる。

権力や威力によって、その人の意思にかかわりなく、ある事を無理にさせること。

引用元:小学館 デジタル大辞泉 

「お前、絶対ハイヒール履けよな。でないと解雇すっぞ」っちゅーのはそりゃあ「強制」だと思うんだけど。

 でも、わたしが勤めていた会社の、わたしにとっての#KuToo的案件「制服」については「義務だから当然の務めでしょ」と捉えている人が少なからずいたのだわ。全員が全員、「制服クソダセエ」と思ってるわけではないのだ。

 だから、わたしが「制服イヤイヤ」言うても、「そういう規則がある場所に入ってきたのはあなたでしょ」って言われても仕方がない・・・とも言える

 少なくともわたしはそれで納得した。

 この制服は「義務」だって。わたしにとって「強制」に思えても、「義務」でしかない。ここに入った以上、「着ない」という選択肢は違うって。

 「もう無理♡ここにはいられない」って会社辞めたから言えるのかもしれないけど。

 

#KuTooの本質は

 あと・・・女性のハイヒール・パンプスの話題の中に、男性の革靴の話が出てくるのがどうにもこうにも引っかかってる。

パンプスやヒールは、人によっては外反母趾になる、足から血が出る、靴擦れ、腰に負担がくる、様々な健康被害を招きます。今よりももっと歳をとった時のことを考えても心配です。

加えて、仕事をする上で動きづらい・走れない・足が痛くなる・私の仕事の場合は足音が出ないように歩かなければいけない、様々な弊害があります。


しかし、女性はそれを強いられることがとても多いです。

なぜならそれがマナーだから。


しかし、男性はヒールもパンプスも履かなくてもマナー違反ではないようです。失礼に当たらないようです。

引用元:キャンペーン · #KuToo 職場でのヒール・パンプスの強制をなくしたい! · Change.org

 ヒールもパンプスも履かなくてもマナー違反にはならないかもしれんけど、きっと男性も「足がラクだから」って理由でスーツにスニーカーとかビーサン履いたらマナー違反だって言われちゃうよね。だから「女性はヒールなのに男性は・・・」って話はちょっと違うんじゃないかって。

 まあ、それをあげると、「ヒール・パンプスに比べたら、スニーカー・ビーサンは動きやすいだろうがー!うがー!!」って言われるんだろうなとも思うけどね。

 でも、そもそも#KuTooで訴えられている「強制」の本質は、「靴」そのものじゃないはずなんだ。「業務内容に見合っていない靴で労働させられること」じゃないかな。

 例えばわたしは、動くのに全く適していないシェイプされた制服(タイトなスカート、ヒール等)で、重たい荷物をエッサホイサ運ぶ仕事を与えられたときは、内心その動きにくさにブチ切れていた。

 いやー、とんでもなくシェイプされた制服で、毎朝毎朝届く冷凍された食品のサンプルを地下に運ぶのめっちゃきつかった笑。動きがもはや作業員だから「制服じゃなくて、ツナギでよくない?!」って思ったこともしばしば。

 「作業に見合ってない格好をさせるんじゃねえー!」ってのが#KuTooだったら納得できる。男性の革靴VS女性のハイヒール・パンプスって話じゃなくてね。

 

「マナー」ってのが話をややこしくしてんのか

 ただ個人的には、わたしが「業務上、この制服だと動きにくいんでツナギ着ます」って言ったら、わたしが「マナー違反」なんだろうなと思っている。

 どんなにわたしが#KuTooを訴えたとしても、その周囲の人々に「ハイヒール・パンプスがあるからこそ、この業界の品位が・・・云々」と思われていたとしたら、みんな制服なのにわたしだけツナギってのは確実にマナー違反になるだろう。

 「マナー」ってほんと、話をややこしくするよね笑。

 「マナー」という言葉の意味を引用しようとしたら、「作法・礼儀」としか書かれておらず、その「作法・礼儀」の意味は「きまり・しきたり」「人間関係や社会生活の秩序を維持するために人が守るべき行動様式」ってあって、ものすごく個人個人の見解に委ねられている言葉で困った笑。

 「この場ではこうあるべき、そういうしきたりだから」って定義づけられている場所においては、やっぱりハイヒールやパンプスは「強制」のように見えて「義務」の範囲の、「マナー」の上に成り立つ靴になってしまうのだと思う

 だから冒頭の、厚生労働大臣の発言(世界的に見たら「失言」と呼ばれている)

「社会通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲」
「それぞれの業務の特性がありますから」

も、「まあ、そっちの見方からすれば、そう言うわな」と思ってしまう。わたしはね。

 

好きな靴履けばいいし、履きたい

 いや、個人的には「ハイヒールとかパンプスつらいときあるよね。そういうときは履かない方向でいきたいよね〜」側ですよ。

 でも、ハイヒールとかパンプスを忌み嫌ってるわけじゃないの。むしろ造型は好き。いや〜やっぱ可愛いもの。わたしが履くのに向いてないだけ。足が幅広すぎて、着用がつらいってだけ笑。ふふ、悲しい。

 あとハイヒールを履かなかった人に心ない言葉を浴びせる人がいたとしても、「いや、そんな言葉は気にせんぞ!無理強いすな!」って一緒に声はあげたい。

 とはいえ。

 そもそも、働く他人の靴に関心をもつこと、そんなにある?元来、人は他人に対してそ〜んなに興味がないと思ってる。冠婚葬祭の場で働く人がスニーカーだったりしたとき、そんなにみんなつっこむもんなの?他人に?

 いや、もちろんね、わたしが会社員時代に疲れ果てて、「どうせ誰も関心ねえだろ」って何回かドすっぴんで出社、すっぴん&スーツで営業とか色々やったとき、誰からもつっこまれなかったから、そう思うのかもしれない

 でも、まあ、色々つっかかってくる人ってのは、何に対してもつっかかってくると思うんで、それには負けずに運動を続けるのはアリだよね。

 今後も#KuTooには注目し続けよう。

 

 

<おまけ>
 #KuTooではなく「靴」の話なんだけど、義実家に遊びに行ったとき、スニーカー履いていっただけで「あら、妊娠したの?」って言われてビビったのを覚えている笑。

 「まじか、スニーカー履いただけで妊娠したと思われるのか!!!」って。

 おかげさまで付き合いも長くなり、その発言をした相手がどのような人なのか分かってきたので、今はあまり気にしていないけれど、本人にその気がなくても相手が「は・・・?」となる言動ってのはあるもので

 だから、まあ、生きてるだけでとやかく言ってくる人はいる。でも、そういう人は案外あ〜んまり深い意味なく発言してることが多いから、それをいちいち気にしてらんないよね!

 

 履きたい人は履こうぜ。

 履きたくない人は脱ごうぜ。

 靴に限った話じゃないよ、これは。

 

 では。