環境問題に関心が高いのは、身近に山と川がある環境で育ったからだと思う。それからごく自然に、地域の子供会や学校行事で「川の清掃」が組み込まれていて、遊びに来た人の一部が残していく大量のゴミを目にして「なんだこれは」「汚いなあ」と怒りを感じていたからかもしれない。
で、私はそのまま大人になり、100%環境に優しいことなんてできないと知っていても、できる限りは環境を意識して生活している。
そんな折、たまたま本屋さんでファッション雑誌『エル・ジャポン2020年8月号』が「サステナブル特集」を組んでいて、普段だったらファッション雑誌は買っても後悔するばかりなのだけれど(広告ばっかりだから)、ちょっと手にとってみたら読み応えがあったので買ってしまった。
そして私は、サステナブル※生活に取り組もうと決心した。
※サステナブル…持続可能であるさま。特に、地球環境を保全しつつ持続が可能な産業や開発などについていう。(出典元:小学館 デジタル大辞泉)
「サステナブル特集」を読んで
もちろんね、ファッション雑誌だから広告はたっぷり盛り込まれている。でも「考えさせられる」要素がこんなにたっぷりだとは思ってもみなかった。
エル・ジャポン編集長坂井佳奈子さんのEditor's LETTER(p.29)には
世界中でロックダウンが始まり、交通量が減り飛行機は減便され、4月上旬の時点でCO2排出量が、昨年に比べすでに17%も減少していたそうです。
とあった。このEditor's LETTERの冒頭は“最近、空がきれいだと思いませんか?”から始まっている。いきなり「考えさせられる」と思いませんか?!
巻頭は霊長類学者ジェーン・グドールのインタビュー(p.38〜)、それからサステナブルな未来を創るために行動するセレブたちの特集(p.50〜)が組まれている。
セレブたちの特集の中には「やりすぎかな?」と思ってしまうような活動もあるけど、心に刺さるメッセージやサステナブルな取り組みへのプレッシャーを払ってくれるような言葉もある。
例えば女優マデライン・ベッチは子供の頃からビーガンで、環境問題にも強い関心がある人だ。でも“自分のスタイルをファンに押し付けたくないとも考えている”彼女は「まずはエコな生活を楽しそうだと思ってもらうこと」が大事だと話している。
それからモデルで女優でアクティビストのリリー・コールの言葉が刺さる(p.56)。
2019年上半期の統計では、気候変動による難民は、紛争による難民の2倍へ上るという。
「環境への配慮はコストがかかるといわれてきた。でも私たちの生存は、いまや環境の保全にかかっている。自然を尊重しなければ、幸福な社会は作れない」
特集はまだまだ続く。カーボンフットプリントとは?CO2削減ライフの実践例、ファッション業界のサステナブルな取り組み事例や若手アクティビスト、環境問題解決を図るスタートアップ企業の紹介が続く。
CO2削減ライフの実践例を読んだおかげで、家の近所にパッケージのない、量り売り専門店があることを知れたし、若手アクティビストやスタートアップ企業を知ることで、何か買い物をするときに、その商品の背景にまで意識を向けることができると感じた。
私が実践するサステナブル生活
で、この雑誌の特集で「脱炭素生活のヒント」(p.60)や「今日から始めたい!小さなエコ習慣」(p.80〜)で、私が実践する、または、すでに実践していることを挙げてみるとこうなった。
- 洗濯物はなるべく自然乾燥
- 修理して長く使うか、捨てずにリサイクル
- 再生可能素材やリサイクル素材を選ぶ
- (料理するとき)ゆで汁も有効活用
- ときどき、ビーガン
- フードロスはもってのほか
- (洗面所やお風呂場で)石けんがベスト
- 分別&リサイクルは当然
- 捨てる前にネットをフル活用
料理するときのゆで汁に関しては、記事中では「冷まして植物の水やりに」とあったが私は食ってる。私の場合、ゆで汁どころではなく、米のとぎ汁を味噌汁にして飲むのが定番だ(まろやかでうまい)。なお“ときどき、ビーガン”は、体の都合(肉を食べすぎると腹を下す体質)。
7月に更新した記事でも紹介したけれど、石けんや固形シャンプーは液体のそれと何ら使用感に変わりがないのでおすすめである。使わなくなった製品等は、かなり前からメルカリで売る、または不用品回収に出す等、使ってくれる人に送るのがデフォである。
それ以外には
- 一駅分は歩く
- マイバッグ持参
- 環境問題解決に取り組む企業の商品を選ぶ
などを心がけている。
できることからコツコツと。
時々「私が環境問題を意識して生活しても意味がないんじゃないか」って無力感に襲われることもある。でも7月に、固形ボディオイル、固形シャンプー、竹製歯ブラシ、それからこのサステナブル特集の記事を書いて、「できることからコツコツやる」をやり続けようと心に決めた。
『エル・ジャポン2020年8月号』に掲載された霊鳥学者ジェーン・グドールの言葉(p.40)に勇気をもらったってのもある。
「以前ある有名人が『グローバルに考え、ローカルで行動すべきだ』と言っていましたが、それは間違い。グローバルに考える前に、ローカルで行動しなければならないのです。もし『何かできることがある。学校全体や近所とかでリサイクルができるぞ』と思うのなら、そうするのは素晴らしいこと」
サステナブルな生活を心がける、何の変哲もない、ただの一般人の私がやってみるだけでもいいのだと、認められた気がしてちょっと嬉しかった(今回の内容にはあんまり関係ないけど、活字だけで励まされるのは感受性が強い人の特権だな笑)。
もうすでに心がけていることは継続して、これからできそうなことはコツコツ始めてみる。生活スタイルに合っていないのなら無理はせず、それ以外にできることで補完するのがいいかもしれない。
これからどんどん、こういう考え方がスタンダードになっていくといいな、なんて。
では。
◆本日のおすすめ◆
ただのファッション雑誌だと思ってました、ごめんなさい…。
全部は真似できないけど、できることもある