英語の勉強をしながら「日本のこと」を学ぶススメ。日本の良い面も悪い面も伝えられるように。

 

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毎日の日本 英語で話す!まるごとJAPANという本を読み始めて思ったことをつらつらと・・・。

 

 

はじめに

わたしは英語を勉強するのが好き。小学生の頃にはじめて英会話を習ったとき、「決まった日時に習いに行く」のはめちゃくちゃ苦痛だったけれど、自分とは違う文化圏にいる人と話すことはとても楽しかった。

家族旅行の行き先が4年に1回くらいの頻度で海外だったから、いろんな国に行って、「指差し会話帳」を使いながら向こうの母国語で話すこともあったけど、「英語」のおかげでコミュニケーションが取れるのはとても楽しかった。

ただ・・・「我ながら恥ずかしいな」と思うこともあった。

わたしは日本人なのに、日本のことを何も知らない

 

わたしは「日本」を知らない

高校生のとき、短期語学研修でオーストラリアに行ったことがある。そこで留学先の学校がオーストラリアの食文化等々を紹介してくれる機会があった。反対に、彼らが日本に来るとき、わたしたちは「花笠踊り」を披露したんだけど、そのとき少し暗い気持ちになってしまった。

わたしは今、「花笠踊り」の意味も知らずに披露している。

もちろん彼らが「ベジマイト」や「パブロバ」を、食文化の学問や醸造学の観点から語り尽くしたってわけではない。

でも当時のわたしは、自分が披露した「花笠踊り」が「ただの模倣」に感じた。というか、わたし自身が自国の文化に関心を向けてないの、バレバレだったと思う。

「日本」を語り尽くせるほど知らないことを反省した

別に、「全ての日本人が自分の国のことを愛せ〜」とは思わないよ。

でも「自分の生まれ育った国のことを一体わたしはどれだけ知ってるんだろう」って疑問に思ってしまったんだ

結論から言うと、全ッ然知らない。

例えば異なる文化圏の人が「日本って〇〇が良いよね〜」と言ってくれたとき、それに賛同するも反論するも自由だよ。

だけど「議論できるほどわたしはそれを知ってるの?」って。「「知ってるよ、そりゃ日本人だもん」って誇らしげに語れるもの、ある?」って。

 

英語学習中に出会った本で「日本」を知る

そんなことを思いながらスクスクと成長し、高校を卒業してからもう十年。

この間、別に海外から来た人たちから「日本」について質問されたわけでもないし、コミュニケーションをたくさんとってきたわけでもない。

でもやっぱり、新宿や渋谷、上野や浅草で、楽しそうに写真を撮ったり、地図を広げている人々を見ていると、「日本について唐突に問われたとき、答えられる日本人ってどれぐらいいるんだろう」って思うし、相変わらず答えられなさそうな自分に赤面していた。

んで、先日、たまたまTwitterに「英語も勉強できるし、日本文化についても知れる&説明できる」って1冊の本がおすすめされてて、気になって買ってみたんだ。

毎日の日本 英語で話す!まるごとJAPANって本。

読んでみたらまあ・・・答えられそうで答えられない「日本のこと」がオンパレードだった

1〜6までチャプターがあって、その中に細かな項目がある。まずはチャプターを紹介するね。

  1. 日本のこころ
  2. 日本の食
  3. 日本の伝統文化
  4. 日本の文化
  5. 日本の社会
  6. 海外の方に人気の観光地ベスト10

割とジャンルが幅広くて、どこから読んでも「へえ〜」ってなる。まあ、本来だったら「このぐらい説明できるよ!」が理想なんだろうな・・・笑。

日本の食に記されている「味噌」とか「日本酒」は、醸造学を学んだ身としてそこそこ知識があるから、ブロークンイングリッシュにはなっちゃうけど説明できるよ。これはちょっと嬉しかった。

でも「禅ってなに?」「歌舞伎ってなに?」「御地蔵さんってなに?」「お祭りってなに?」って言われると、わたしはやっぱり「・・・わたしも知りたい!!」ってなっちゃうんであって。

※そういえばこの間、英会話レッスンを受けていたとき「スポーツ苦手だけど、剣道ならできるよ」って言ったら「剣道ってなに?」って言われ、慌てふためいて「棒で叩くスポーツ」って野蛮な説明しちゃったけど、その回答もちゃんと載ってる(Japanese fencingと言うべきだったみたい)。

だから、とても助かる1冊なのだ。

 

日本特有の文化を改めて知ると面白い

今、英語で説明できるように暗唱トレーニングしてる項目でお気に入りなのは「いただきます・お辞儀」「遠慮・謙虚」「神道」の3つ。

特に「遠慮・謙虚」は「日本人特有の文化だなあ」と感じさせられる1ページ。わかりやすく日本語訳の一部分を引用するね。

遠慮のせいで、集団の中で沈黙してしまう場合があります。他人と距離をたもとうとすることもあります。遠慮なく喋ったり、他人に多くを要求しすぎるのは無礼とされているからです。しかしながら、遠慮がありすぎると他人と親しくなれません。

引用元:James m. Vardaman 山本史郎,『毎日の日本 英語で話す!まるごとJAPAN』,p.35, 2015.03.30, 朝日新聞出版 

“遠慮がありすぎると他人と親しくなれません”の部分。

この前後の文にも登場するけど、遠慮しすぎと遠慮しなさすぎの間でバランスを保ちながら他人と接するってまあまあ独特な文化だと思うの。日本人ながら面白いなあと思ったりしてね。

もちろん、もちろんね。

この本1冊で日本の全てがわかったりはしない。「日本を紹介」的な英会話本のブースにはもっともっと掘り下げた日本紹介本がいっぱいあるし、今の日本の政治・経済について語るにはこの本じゃ足りない。

でも、「自分が日本のなにを知らないかを学ぶことができる」って点ではめちゃくちゃ良本だと思う

しかも英語の勉強になるし。一石二鳥だよ。自国文化を英語で学べるって。

 

日本を好きになりたいってのもある

それからまあ・・・この本を買った理由はもう1つあって。最近わたしは、まあ、とっても今更なんだけど、ようやく自分の国に興味を持つようになってからというもの、日本の暗いニュースに心をかき乱されている。

政治・経済、働き方、男女格差、その他諸々。

あんまりポジティブに捉えられないニュースばっかり目に飛び込んできて、「日本、全然誇らしくないな」なんて思うこともあった

でも、日本の良い面を知らずにその台詞を吐くのはせこいよなって思って

わたしのこれまでの日本に対する感情は「隣の芝は青い」的だった。だって、自分の国の悪い面と、他の国の良い面「だけ」を見てるから。自分の国の良い面と他の国の悪い面も知らずに発していたのは愚かだなと思って。

「日本人」というか・・・自分のルーツに誇りをもちたいから始めた学習かもしれない。恥じるばっかじゃだめだなって。他の国の人が「日本好き」って言ってくれたとき、卑下するようじゃだめだなって

せっかくワクワクした気持ちで日本に来てくれた人を失望させたくない。「日本のこういう文化はねえ、独特で面白いよ!」って伝えたい。

そんな思いで学習中。

良い本なんで、ぜひ。

では。

 

◆本日のおすすめ◆

この本(↑)読み終えたら読んでみたい1冊。もう少し内容が細かいバージョンって感じ。