出展元:映画『ヴェノム』 | オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ
今作をまだ観ていない人に向けて、「あ、やっぱ観てみようかな」と思えるようなレビューを目指しているが、鑑賞後感じた魅力を伝えるために一部ネタバレがある。
「事前情報なしに映画を楽しみたい」「映画鑑賞前のネタバレ絶対NG」な人は、映画鑑賞後にぜひお越しを。
『ヴェノム』
㊗興行収入No.1㊗
— 映画『ヴェノム』公式 (@VenomMovieJP) 2018年11月5日
うれええええええええしいいいい!
マジでやばああああああああああい!
今日はソニピクの野郎たちとパーティーだな🎉
映画『#ヴェノム』大ヒット上映中! pic.twitter.com/PyEn7dyx8A
公式Twitterがお茶目なはしゃぎ方(↑)をしているが、映画鑑賞後はこのはしゃぎ方が決して悪ふざけではないことに気づく。映画の世界観そのままのはしゃぎ方といっても嘘にはならないだろう。
そのぐらい、ヴェノムとトム・ハーディがお茶目で可愛い映画なのだ。
あらすじ
敏腕記者エディ・ブロック(トム・ハーディ)は、人体実験で死者をだしているという<ライフ財団>の真相を追う中、ある“最悪な”ものを発見し、接触してしまう。それは<シンビオート>と呼ばれる地球外生命体だった。
この意思を持った生命体との接触により、エディの体は寄生され、その声が聞こえるようになる。「一つになれば、俺たちはなんだってできる」とシンビオートはエディの体を蝕み、一体化し、ヴェノムとして名乗りを上げる。
〜
エディは自分自身をコントロールできなくなる危機感を覚える一方、少しずつその力に魅了されていく――。
映画としての感想
「映画」としての面白さは及第点レベルである。「ストーリーの評価をしろ」と言われたら、良くも悪くも普通だ。
普通になってしまった原因は、他のキャラクターの魅力やストーリー展開が、全部ヴェノムに持っていかれてしまったことだと考えている。特に映画が進むにつれて、悪役ドレイクの印象が薄くなっていくのが残念だった。
ヴェノム達<シンビオート>を利用して人体実験を行なっていた悪役ドレイクは、ステレオタイプの悪役ではない。スマートで悪びれた様子が少しもない、ビジネスのために人間味を失った感じ・・・その雰囲気が結構好きだった。
が、「ヴェノム可愛い!」「トム・ハーディ可愛い!」に全てを持ってかれた感じがある。
ヴェノムとトムがコンビを組み、活躍する。
これ”だけ”に全て魅力を持ってかれた映画だった。
とはいえ、めちゃくちゃ楽しんだんだけどね。
ヴェノム可愛いよ、ヴェノム!!!
⚠一斉ツイート開始⚠
— 映画『ヴェノム』公式 (@VenomMovieJP) 2018年11月3日
時間だ!#俺たちはヴェノムだ でツイートしろ💥
俺たちをフォロー&時間内に投稿したヤツの中から15名にヴェノム出演者&スタッフのサイン入りポスター、#UVERworld のサイン入りポスターなど⚠争奪率最悪⚠なプレゼントを用意したぜ
あっ、ハズレても何か返事がくるかもな! pic.twitter.com/1c0CG9LrGt
(↑)のGIF画像では、可愛いを感じられないかもしれないが、まあ、映画『ヴェノム』を観てくれよ。驚くほど可愛いから。
共生するヴェノム、宿主を守る
今作でヴェノムが可愛く見えてしまうのは、ヴェノムが「寄生」ではなく「共生」で生きる生物だからだと思う。
宿主との相性が良くないと自分の命にも大きく影響してしまう。相性悪いと自分も相手も殺しちゃうヴェノムが、たまたま選んだ宿主がトム・ハーディ演じるエディ・ブロック。ここで彼は「エディの体、めっちゃ居心地いい!!!」ってなるわけだよ。
そうなると彼を生かし、自分を生かすために最適な方法をとるわけだ。自分が死なないために、相手も死なせない。自分を共生させてくれる相手に対しては手助けだってする(だってそうしないと自分も死んじゃうからね)。
最初こそエディはヴェノムの存在に怯える。でも物語が進むにつれて、エディはヴェノムの存在を受け入れていく。だからヴェノムもエディを守る。
ヴェノムがやることは予告通り残虐だ。
生きているものしか食事として受け付けないらしくて、しょっちゅう生き物を食べたがっている。エディに生きたままのロブスターをかじりつかせたこともあるし、ヴェノムが主導権を握るときには、人間の頭を丸かじりすることだってある。
その姿はやっぱりまあまあグロいんだけど、基本的には宿主の言うことを聞く。「共生」しなくちゃ生きられないから、宿主の生活が良い方向に進むようアドバイスだってしちゃう。
やってることは猛烈に悪でも、宿主であるエディに悪意を向けない時点で、ヴェノムが根っからの悪だとは感じられない。
その憎めなさが可愛いのだ。
宿主となるトム・ハーディも可愛い
出典元:映画『ヴェノム』 | オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ
なお今作は、ヴェノムだけが可愛い映画ではない。宿主エディ・ブロックを演じるトム・ハーディもめちゃくちゃ可愛かった。
まあまあガタイの良いおっちゃんのはずなのだが、ミシェル・ウィリアムズ演じる彼女アンにめっちゃメロメロな表情を見せるし、振られたらガチ凹みするし、ヴェノムに話しかけられると頭ぶつけて気絶するほどびっくりするし、なんか普通の人なのだ。
ヴェノムに振り回されつつも、彼のパワーに圧倒され、カーチェイスシーンではついニコニコした顔を見せ、まんまとヴェノムに魅了されるトムに、27歳既婚女(つまりわたし)は不覚にもキュンとしてしまった。
なんだ、この映画。
おっちゃんとネチョネチョ(※ヴェノム)が可愛いってどういうことだ!おっちゃんとネチョネチョにキュンとする映画ってなんなんだ、おい!!大好きだぞ、そういう映画!!!!!
ヴェノムとエディ、お気に入りシーン
- 「手を上げろ」と言われて手を上げたエディに「かっこ悪い」と言い放つヴェノム。
- エディ「マスク!」ヴェノム「了解」
- エディの元カノ・アンに会った時のヴェノムの一言「いい女だ、気に入った」
- エディから切り離されたヴェノムの、ネチョネチョしてるだけで表情が見えないのに悲しそうな雰囲気を醸し出すところ
- 犬に寄生したヴェノムがアンを見つめるシーン
- ヴェノム「彼女、より戻す気はなさそうだぞ」
- エディ「食べていいのは、たまたま、たまたま目の前に現れた超・悪人だけだ」
おっさんと「ごはんですよ」が可愛い映画だった
「ヴェノムが『ごはんですよ』みたいでおいしそう」だの「ヴェノムが恋バナ相談にのってくれる良い奴」だの、全く邪悪さを感じさせない事前情報が耳に入ってきていたが、本当にそうだった。
見た目「ごはんですよ」だし、めっちゃ良い奴だった。
見境なく人を食わないと約束してくれるのであれば、わたしの体にもぜひ矯正させたいと思った。強大な力を手に入れてみたいし、なんたって結構話しかけてくるから1人になってもさみしくない!!!
今作は、トム・ハーディ演じる可愛いおっちゃんと「ごはんですよ」に似たネチョネチョの地球外生命体が仲良くしている姿を見る映画だ。そして2人とも可愛い。可愛い見た目では決してないが、可愛い。
誰にすすめたらいいのか戸惑う映画だ。
でも、「地球外生命体と仲良くなる映画でおすすめは?」と聞かれたら、わたしは『E.T.』ではなく『ヴェノム』をすすめるよ。
では。
◆本日のおすすめ◆
旧『スパイダーマン』シリーズはあまり好きではないのだが、『スパイダーマン3』に登場する絶対的な悪・ヴェノムは結構容赦なくて好き。