映画『ザ・フラッシュ』今まで観てきたDC映画の中で一番面白かった

アメコミ映画は夫の影響で見始めた。

夫は決して熱狂的なアメコミ映画ファンというわけではないが、「観よ〜」と誘ってくれたのは確実に夫である。

私は別にアメコミに詳しくない。2大コミックスであるマーベルとDCしか知らない。そのうえ、DCの映画は過去に「あんまり面白くなかった」と書いている。

 

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とは言いつつ、DCの映画『ザ・フラッシュ』は自分でも驚くほど楽しんだ。

 

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もちろん途中かったるい部分とか、「この描写くどいな」とか思わなかったわけではないし、白状すると私は主人公"フラッシュ"ことバリー・アレンを演じているエズラ・ミラーのファンなので、正直ちょっとファン目線フィルターかかってるよね。

でも、今まで観てきたDC映画の中で一番面白かった

何が面白かったかをネタバレせずに伝えるため、私は以下の2点を取り上げる。

 

 

絶妙なダサさ

まず私が心射抜かれたのは絶妙なダサさである。

フラッシュが超高速で走る時、その手元は人差し指と中指だけを立てた形になり、スピードスケートのように手を振って走る。この独特な走り方がちょっとダサい。なんならやっぱりコスチュームもちょっとダサい。いや、かっこいいんだよ?スーパーヒーローだもん。でも、なんか冷静になると、やっぱちょっとダサい。

しかしこの「ちょっとダサい」ってのがヒーローもののかっこよさなんじゃないかと思う。ヒーローなのにありきたりじゃあつまらないもの。

フラッシュの能力は単純に超高速で走れるにとどまらず、いろんな能力が登場するけど、原理は省かれるわ、唐突に能力が発動するわで、元々アメコミ読者ではない私にとっては「なんだその能力!」って面食らって笑っちゃうものも少なくないのだが、それがまた能力者って感じで良いのだよね。

「かっこいいけど、ちょっとダサい」そんな演出に、コメディドラマ『The Big Bang Theory(邦題:ビッグバン☆セオリー ギークなボクらの恋愛法則)』(待って、邦題ダサすぎない?)のフラッシュのくだりを思い出して、愛されているキャラクターなんだなと思った。

『The Big Bang Theory』で、仮装パーティで全員がフラッシュのコスプレで鉢合わせするエピソードは笑う。

 

エズラ・ミラーの演技

まあ、いかんせんファンなので、そりゃあ注目しちゃうよね。

エズラ・ミラーはハワイで暴行事件を起こして逮捕されたり、ある少女の両親から「子どもに不適切な行いをした」と告発されたり、あまりよろしくない方向で注目が集まる状態が続いていた。

告発の件に関しては、7月1日に自身のInstagramにて声明を発表していて、子どもに対する「不適切行為」の疑惑は晴れたそうな。

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メンタルヘルスのケアを始めているらしいので、ファンとしてはしっかり治療を受けてほしいところ。

 

そんなエズラ・ミラーの演技、まさかの1人2役。予告編を見ずに映画を鑑賞したので驚いた。『ジャスティス・リーグ』前後の演じ分け、コミカルな場面とシリアスな場面の落差、闇堕ちしかける直前のちょっと危うい感じとか、とにかく全然違う人に感じられてすごかった

もちろん演者は彼自身だし、彼の過去作品とか見ると、同じような表情を浮かべていたりはするんだけど、表情は同じでも『ザ・フラッシュ』ではバリー・アレンだし、『We need to talk about kevin(邦題:少年は残酷な弓を射る)』(待って、邦題ダサすぎない?パート2)ではケヴィンだし、うおお、すげえってなった。

1人2役で喋りっぱなしの場面は見入ってしまいましたね!若い方のバリー・アレンの能天気さがツボです。

 

演出がやや騒がしい

好きでもあり、気になる部分でもあったのが演出の騒がしさ。THE・アメコミ!THE・コメディ!THE・カートゥーン!って感じで、結構全体を通して騒がしい印象。映像も音楽も。そう、演出全体が。

緩急がまったくないわけではないけど、振り返ると、なんかず〜っとハイだったなって感じがする。気分が乗らない時とか、大してDC映画のファンじゃないとか、エズラ・ミラーが好きじゃないとか、そういう人にはしんどい映画かもしれない。マルチバースもので頭がこんがらがる人もしんどいかな。

 

多分、DVD買う。

でも、個人的には「わけはわかんないけど面白いなあ!」と思いながら見てたので、マルチバースものの映画の中で上位に食い込んだのは確か。時空を移動した時点でこれまで存在しなかった過去と未来が生じるというのはワクワクものでした。

あ、あと、不覚にもマイケル・キートンバットマンがかっこよかったですね!!!

この時代、DVDなんて単語は死語かもしれないが、DVDを買って手元に残しておきたい、私にとってはそんな映画でした。

おしまい。

 

 

 

久しぶりにパンフレットを買った映画でもある。