仕事は楽しい。楽しくなければ、多分四六時中仕事について考えていることなどない(もちろん私の場合だけれど)。
私は個人事業主で、業種は「文筆業・画業」と提出した。文章を書くのと絵を描くのが生業だ。
で、ここ最近、仕事がめちゃくちゃしんどい。冒頭で「仕事は楽しい」と書いておいて矛盾しているように見えるだろうが。仕事は楽しい。でもめちゃくちゃしんどいのだ。
例えば、1記事書くのに時間がかかるようになったのが、しんどい理由である。文章が書けなくなったわけではない。仕入れてきたこの情報は本当に正しいか。ダラダラ長いだけの文章になっていないか。読者に分かりやすく伝わる書き方は本当にこれで合っているのか。最も面白い企画は出せないか…などなど。考えても考えてもキリがない。絵を描くときも同じ。本当にこの描き方でいいのか。本当に伝えたいものはこれなのか。画材はテーマに合っているか。これで終わらせて本当にいいのか……。
悪い意味で捉えてほしくないのだが、文章も作品も、私がこれ以上手を加えることができない、ある意味「諦めた」ものが完成品になる。〆切のおかげで諦めざるを得ない。なぜなら、提出しなければいつまでも終わらないから。ここのところ、このやり方が重みを増している。妥協したくない私には合っていると思う。だからやり方が悪いとは思っていない。でも、しんどい。だって〆切があるから終えることができているだけで、もし〆切がなければ終わる気配はないのだから。
それがしんどくて、結局楽しいから困る。
そして「フリーにはたらく」とは、自分でこのことをどれだけ納得できるかにかかっている気がする。しんどいと楽しいのバランスを、自分で調整しなければならない。しんどすぎたら体と心が病みそうだし、楽しすぎた時には、その仕事に関わる自分「以外」の人が苦しい思いをしていないか、つらい、またはつまらない思いをしていないか見直したほうがいいと思う。
それから、個人事業主になったばかりの時、友人・知人にそのことを伝えると「自由で楽しそう」だと言われたが、これは半分正解で半分間違っている。自由で楽しいが、自由は「楽」とは違う。責任を伴うものだから、同じ漢字を用いる言葉でも「楽」と「楽しい」を絶対に間違えないようにしたい。上司という存在がヘマをした私を手助けしてくれるなんてことは絶対にないし、信用を失ったら取り返すのはバカみたいに難しいことだろう。
私の場合は、誰かと共に働く環境があまりにも苦手すぎるから、「フリーにはたらく」が自由で責任を伴うものであるのを重々承知した上でフリーを選んだ。私には合っているけど、「フリー」「自由」から連想される心軽やかな印象からは程遠い。なんなら割と、仕事風景を人に見せたらそう捉えてもらえないかもしれないけど、ハードボイルドめな日常だと思う。
仕事は楽しくてしんどいもの。
「フリーにはたらく」は自由で責任を伴うもの。
これを常に肝に銘じながら、今日も働いている。
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