香取慎吾さんの絵が印象的なアート展『ミュージアム・オブ・トゥギャザー展』を観てきて。

こんにちは、齋藤吐夢です。

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写真撮影OKだったので撮影させていただきました。こちら香取慎吾さんが描いた作品です。すごくポップで激しくて可愛くてちょっと怖い、素敵な絵。

 

本日までの展示ではありますが、表参道にあるスパイラルガーデンで開催されていたアート展ミュージアム・オブ・トゥギャザー展』を観てきました。

 

22名ものアーティストの作品が展示されていた企画展、とても素晴らしかったです。

 

 

ミュージアム・トゥギャザー展』

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22名ものアーティストの作品が集められたこの企画展。特徴的なのは、現代アーティストとアウトサイダーアーティスト(以下で説明)が共存しているところ。

 

私は現代アートアウトサイダーアートってすごく興味があって、パワフルで純粋で奇をてらうことなく描きたいに忠実な雰囲気がとっても好きだと感じていました。

 

ミュージアム・オブ・トゥギャザー」展は、22の作家による作品と、資料や模型などのアーカイブから構成する期間限定の美術館です。

この展覧会に参加している作家たちは、それぞれにまったく異なる環境で生活をし、一人ひとり異なる感情や考えのなかで制作を続けています。

この多種多様な作家たちを結びつけているものは何かと言えば、「つくりたい」という欲求。身体のなかからどうしようもなくわき起こって、何かをつくらずにはいられないような、自我を超えた行為です。

アートとは、絶望や快楽、孤独や欲望、そして変性意識状態など、つくり手の内面をただよう激しい感情のゆらぎのなかから生まれているのです。

引用元:日本財団DIVERSITY IN THE ARTS 企画展 ミュージアム・オブ・トゥギャザー

 

アウトサイダーアートについて

アウトサイダーアートというのは、西洋の芸術の伝統的な技法を学んでいない人が描いたアート作品のことを指します。

 

日本ではアウトサイダーアートというと、精神疾患や障害を抱える人が描く絵という印象が強く感じられます。

 

アウトサイダーアートや同様の意味合いがあると言われる”アール・ブリュット”の定義は非常に幅広いので、全てが障害者芸術というわけではないということは伝わってほしいですね。

 

ただ印象として技法を学んでいないからこそ出来る発想に驚いたり、主題への純粋すぎる向き合い方に感動する作品が多い印象が、アウトサイダーアートにはありますね!

 

障害の有無はアートに関係ない

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今回の企画展に関する小冊子が無料で配布され、中を読むと22名の作家さんについての説明が記載されています。

 

キュレーターが彼らのもとへ足を運び、彼らがどのようにして作品をつくり出しているのかを書いてくれている小冊子。

 

この冊子のおかげで、「どう見たらいいんだろう」という絵も受け取り易くなりました。

 

思ったのが、当たり前だけど障害の有無なんてアートには関係ない、ってこと。

 

「つくりたい」欲求に向き合った結果がそこには展示されていたから、だからすごくパワフルで観ていて楽しかったんだな!と思いました。

 

ピーター・マクドナルドさんの作品

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彼の作品は、登場する人々の頭が奇妙な形をしていてとっても可愛かった!

 

丸く膨らんだ頭を持っている人々は、周囲の風景や対象物に溶け込んでしまうように、なんだか少しぬらぬらとした質感があります。

 

写真で紹介した作品は「父と息子」を描いた作品で、一緒に鑑賞した私の母は「お父さんの意識が息子に向いているみたいだね」と言っていました。ホントだ。

 

彩り鮮やかなのに、頭だけ奇妙で。でもすごく優しい気持ちになれる作品でした。

 

清水ちはるさんの作品

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独特な字面に、書いてある内容の日常感があまりにも可愛くて、見入ってしまった作品です。紙一面に文字をびっしり描くのが彼女の作風。

 

日常生活で目にするものばかりが描かれているので、きっとはじめて彼女の作品を観た人でも受け入れやすいでしょう。楽しげな文字の形で思わず笑ってしまいます。

 

写真の作品ではないですが、「ぽんでりんぐ・ぽんでしょこら」が4回くらい続く作品を観て、仲良くなりたいなあ・・・と思いましたね笑。

 

香取慎吾さんの作品

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香取慎吾さんが絵を描いていることは知っていましたが、この絵が私とても好きでした。

 

youtu.be

企画展公式サイトのインタビューを聞くと、明るいだけではないことが伝わってきます。感情が爆発しそうになった時、彼は絵に向き合っているのかもしれません。

 

写真にある「火のトリ」の激しい色に惹かれました。ぽこぽこ膨らむペンを使っているのも描いていて面白そうでいいなって。素材は段ボール。アートって材料なんでもいいのがいいよね!

 

心動く作品ばかりだった

「つくりたい」に従ってつくり続けるアーティスト達の作品を観て、心動かされました。なんか、ものすごく、かっこよかったんだよね・・・。

 

作品ひとつひとつは可愛いとかインパクト大とか感想色々なんだけど、絶対的には「なに、この人達、クソかっけー」って感じ。

 

とりあえず観に行って「わー面白い」って楽しんで、お家に帰ったころに「がーん」と愕然とする感じ。

 

そういうパワーがあった。

 

また来年あたりに開催されないかな。

では。

 

◆本日の一冊◆

現代アート辞典。色々ある名前や○○派を分かりやすく解説!