不安で仕方なくなった時、”坂口恭平”の本に救われた。

こんにちは、齋藤吐夢です。

f:id:tomu_saito:20170628101416j:plain

私が「双極性障害」の診断を受けた時から、とてもお世話になっている作家さんがいます。執筆・出版スピードが早い作家さんのため、読者の私が新作を読み切れないのが口惜しいのですが笑。

 

目次

 

坂口恭平さん

坂口恭平さんは、双極性障害を抱えつつ、ユニークな発想で生活を切り開いていく男の中の男です。奥さんと子供の懐の広さも感動する『坂口恭平 躁鬱日記』は必見。

建築家であり、作家であり、絵本も描き、歌も歌う。のびのびと毎日を生きている坂口恭平さんの書く文体はかなりのびやかで、心のモヤモヤが晴れていったのを覚えています。

 

小説も随筆も「生きていけるさ、なんとかなるさ!」感が充実していてたまりません。

 

坂口恭平躁鬱日記

 

単純ですが、自分が「双極性障害」と診断されてすぐ、本屋で「双極性障害」「躁鬱病」と調べて本を漁りました。そんな時に出会った一冊です。

 

概要

僕は治ることを諦めて、「坂口恭平」を操縦することにした。家族とともに。
ベストセラー『独立国家のつくりかた』などで注目を浴びつづける坂口恭平。しかしそのきらびやかな才能の奔出は、「躁のなせる業」でもある。
鬱期には強固な自殺願望に苛まれ外出もおぼつかない。
青年期からこの病に悩まされてきた著者は、試行錯誤の末、この病はもはや自分では手に負えないと諦め、「意のままにならない『坂口恭平』をみんなで操縦する」という方針に転換した。その成果やいかに!

引用元:Amazon CAPTCHA

 

そうか、操縦すればいいんだ

あらすじにも書いてある通り、病が治ることを諦めた坂口恭平さんは、家族みんなで「坂口恭平」を操縦することになるのですが、これがまた爽快な書き口なのです。

しかし”躁鬱”日記とあるように、鬱期到来時に書き記した日記もあります。これは正直全く爽快ではないし、人が違うように思えます。というか別人です。

 

しかし坂口恭平さんのすごいところは、操縦を”躁状態・坂口”と”鬱状態・坂口”にもちゃんと託しているところ。躁状態・坂口が鬱状態・坂口に向けて書いた手紙のくだりは必見です。

 

実際、診断を受けた後、改めて躁鬱の波を体感して「この本、リアルだな」と思いました。本当に、躁状態鬱状態での自分は全く別ものに感じます。

 でもこれを読んで、「治そうと躍起になるんじゃなくて、操縦すればいいんだ」と思うことができました。私の場合、操縦ではなく受け入れるという言葉を使ったけど。

 

過去記事

www.tomutomu-corp.com

 

 

現実脱出論

 

100%理解してもらえるとは思わないけど感想を言うと、哲学的ですっごく面白かったけれど、独創的で、章ごとの内容を細かく覚えていられない感じ笑。

 

概要

目に映っている現実は、決して唯一無二の世界じゃない!目で見ることも、手で触れることもできないけれど、たしかに存在するあの〈懐かしい世界〉へ読者を誘う。ベストセラー『独立国家のつくりかた』で〈社会〉と対峙した坂口恭平が、今度は私たちの〈無意識〉にダイブする!

引用元:Amazon CAPTCHA

 

「いいじゃん、それで」って

ただ確実に私が覚えているのは、やっぱりこの本を読んで救われたってことであって。多分昔の自分に舞い戻るかのような文章だったと思う。

本当に内容のひとつひとつを覚えていないのは、絶不調な時に読んだからだと思うのだけれど笑(なぜかどんな時にどんな物を読んだかはしっかり覚えている)。

 

トリップ感覚を味わえる本だと思った。麻薬も覚せい剤もやったことないし、やるつもりもないけど、文字で十分味わえるじゃん!ってなると思う。この本なら。

 

訳分かんない文章の羅列の訳ではなくて、彼の頭の中に私達が全然追いつけないだけだと思っている。そしてそれがまた、尋常ではないくらい心地いいってことなのだ。

 

 

隅田川のエジソン

 

隅田川のエジソン。このタイトルに惹かれました。”隅田川”で”エジソン”。雰囲気からして面白そうだと思った笑。そして案の定、坂口作品お気に入りの小説となりました。

 

あらすじ

「東京は人間がいちばんあったけぇ場所じゃねえか?」。隅田川の河川敷で暮らす硯木正一はしみじみ思う。ホームレスと呼ばれるものの、家はある。しかも、三食、酒、タバコありの優雅な生活。バッテリーを使えばテレビも楽しめる。東京にはほしいものがなんでも落ちている——。実在の人物をモデルに描く、自らの知恵と体を使って生きる男の物語。

 

生きる気力がわいてくる

私は”隅田川のエジソン”みたいに、建築に関する知識に満ち足りているわけではない。そもそも女性が一人で路上生活するというのはこのご時世、リスキーだと思う。

彼らを見習って、思い立ったらすぐ行動、が簡単に出来るとは思えない。真似するのはかなり難しいだろう。

 

でも、生きる気力がわいてくる

 

とにもかくにも主人公たちが前向き!「無一文だけど、十分暮らしていける!」と教えてくれる。それは決して開き直りじゃない。彼らの台詞や行動ですごく励まされる

 

リアルな取材をもとに描かれた世界観なので、もったいない精神が豊富な彼らの姿は感動できます。隅田川の花火大会の後の描写とか最高です。

 

 

▲これからの時代、”本を読むこと”から離れずに済みそうだ!

 

不安で仕方なくなった時は

私の毎日は、先行き不安と言えます。時々猛烈にネガティブになります。さすがに定期的に来るウツの波のこともあって、慣れたけど笑。

 

でも坂口恭平さんの本を読むと、

知らず知らずのうちに前を向ける

 

何が起こるか分からないことに不安がってたって楽しくないよ、と思い出させてくれる。何が起こるか分からないのは事実。だけど、今をまずは楽しもうよ。

そう言ってくれている気がする。

では。

 

◆本日の一冊◆

坂口恭平さん、4月の新作。