こんにちは、齋藤吐夢です。
ほっそ〜い彫刻で有名なジャコメッティ。
名前がポップなジャコメッティ。
※私は勝手にテーマソングつくりました。
♪ ジャコジャコジャコジャコジャコメッティ
彫刻の展示を見るのは久しぶりだったのですが、立体作品もやっぱり良いねえ。
ジャコメッティ展のススメ
撮影可能エリアもあるのだよ!この彫刻は大きくて、一番心ときめきました!
国立新美術館で開催されているジャコメッティ展。知っているようで知らないジャコメッティのほっそい彫刻を鑑賞する良い機会だと思い、足を運びましたが面白かった!
ジャコメッティとは
アルベルト・ジャコメッティ(1901~1966)はスイスに生まれ、フランスで活躍した彫刻家です。
彼はアフリカやオセアニアの彫刻やキュビズム(絵画手法のひとつでピカソの特徴的な絵が有名)の影響を受け、また時代に沿った先鋭的な活動を吸収して、独自のスタイルを編み出しました。
それがあの個性的な、ほっそい彫刻です。
ジャコメッティの変態性
これは私がジャコメッティの作品を鑑賞した感想なのですが、「変態だ!」と思いました笑。一応褒め言葉のつもりです。
彼は「見たものを見たままに」を追求しまくった人なのですが(解説文より)、見たままに描きすぎなんじゃないかと思いました笑。
というのも、私が抱く彫刻のイメージはとにかく”立体”であることでした。人の姿をリアルに映し出しつつ、好きなところを誇張するのが彫刻なのかな〜なんて。
ジャコメッティは見たもの(例えば正面とか横)が好きすぎます!
細いだけじゃない、凹凸がないんですよ、人の形の!
女性の正面に集中したであろう作品は、横と後ろから見ると超平らです笑。これは驚きました。「見たものを見たままに描き過ぎだよ!」と突っ込みたかった。
この熱中しすぎな姿勢を、私は「変態だ・・・」と称したのです笑。
見えるものを描く、追求力
しかしこの追求力がとにかく凄い。
真っ正面から対象に立ち向かう凄まじさは、常人のそれとは比べ物になりません。
とはいえ、制作過程で生まれたクロッキーなどを見ると、若干ずっこけるのも事実です。
クロッキーなのでラフで良いとは思うのですが、解説に「モデルを長時間同じ姿勢でいさせた」とあるので、その記述を見た後にラフすぎるラフ画を見ると「マジかよ・・・」と愕然とします笑。
実際、彼のモデルへの要求に答えられる人は少なかったので、弟や家族しかモデルになれなかったともありました笑。
制作現場の映像は必見!
そんな変態ジャコメッティ(失礼)の制作現場映像が、これまた魅力的でした。
映像の最後の方、演出だとは思うのですが、彫刻を遠くから眺めてそのまま作業を中断するシーンがあるんですが、多分・・・色んなことを考えてしまう人なんでしょうね、ジャコメッティ。
正直長時間モデルにポーズさせた大半の時間を、彼は制作ではなく思考に費やしているんじゃないか?と思わせるようなシーンがあります笑。
気難しい人なのかな・・・という印象がありましたが、動画を見たことで、ただのほっそい彫刻をつくる人だと思っていたジャコメッティが、私は大好きになりました。
ただ細いだけじゃないぞ
写真撮影OKだった巨大な彫刻が、私は一番好きです!
ジャコメッティの作品は、ただのほっそい彫刻ではなく人間味あふれる彫刻なのだ、と知りました。
展示を観て、こんなにも作品以上に作者を好きになるとは思わなかった笑。
正直作品を観ても「ほそすぎてよく分からん・・・」という人もいるでしょうが、ジャコメッティ展、私はオススメします。
では。
◆本日の一冊◆
彫刻にハマりたいなら、ココは外せません!