森美術館にて『私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために』を鑑賞する

先日、森美術館で開催されていた、森美術館開館20周年記念展「私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために」を観に行った。2度訪れている。1度目は1人で、2度目は友人と夫とともに観た。 1度目に行った時、私が自分自身にメモを残しているので、それ…

見る・見られるの面白さ。『美術手帖 2024年1月号 目[mé]「ただの世界をつくる」』(美術出版社・2023年)

目[mé]の存在は、友人が教えてくれた。目[mé]の作品を実際に見たことがなかったので、目[mé]が何者であるかを知るために『美術手帖』を購入した。 <美術手帖について> 美術手帖を読んで思ったことは、今回の特集である目[mé]を例にすると、目[mé…

書評というよりライター心得。印南敦史『書評の仕事』(ワニブックス・2020年)

この本は1日で読み終えることができる。なぜなら、著者が本の中で語っていることが文字通り表現されているからである。 書きたいことを書いているからこそ、著者の人柄が内容から伝わってくる。伝わるように書いているからこそ、書評を書くうえで真に大切な…

スマホと少しのお別れ。カル・ニューポート『デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方』(早川書房・2021年)

冒頭から衝撃的だった。 かつてエンジニアとしてグーグルに勤務していたトリスタン・ハリス氏の言葉だ。 「(テクノロジーは)中立ではありません。ユーザーに一定の方法で長時間使わせることを目的としています。企業はそこから利益を得ているわけですから…

現代にも続く闇。NHK「フランケンシュタインの誘惑」制作班『闇に魅入られた科学者たち』(宝島社・2023年)

「フランケンシュタインの誘惑」(NHK総合)で、“積極的安楽死”の回を見た事がある。ジャック・キボキアン、通称「ドクター・デス」は生涯に130人余の患者の自殺ほう助を行った人物だ。 読んでいる最中だが宮下洋一『安楽死を遂げた日本人』(小学館、2019年…

モノを手放す手引き書として。佐々木典士『ぼくたちに、もうモノは必要ない。増補版』(ちくま文庫・2019年)

定期的に、ミニマリストにあこがれ、モノを手放そうと心がける時がある。そんな時にこの本を手に取った。 ミニマリストの事例集というよりは、著者自身のミニマリストになる前後の体験談と、モノを手放すためのルール、モノを手放すことで得られることのリス…

2024年にやりたいことで現状整理。今年もふつうに過ごしたい。

今週のお題は、現状を整理するのに都合がいい。 というのも、ある助成・支援プログラムに応募しようと思い立ったものの、いざ申請書類に必要な資料を揃える際に手が止まってしまったのだ。「未来像」という単語を前にして、キーボードを打つ手が止まる。国や…

今はまだSFだが、いつか現実になるかもしれない。成田悠輔『22世紀の民主主義』(SBクリエイティブ・2022年)

成田悠輔という人物を知ったのはいつだったか。 欠かさず見ているテレビ番組、なんてものはなく、YouTubeもX(旧Twitter)も見たり見なかったりしていたものだから、いつ、どこで、どんな風に彼の存在を知ったのか全く覚えていない。 左右で違うフレームの眼…

2023年の振り返り。2024年の展望。

2023年はいろいろな出来事がたっぷり詰まった1年だった。 画業においては、2023年3月に武蔵野美術大学通信教育課程を卒業した後、毎月ではないにしてもほぼ毎月、作品を展示していた気がする。新作を描いてはイベントに参加し、新作を描いてはグループ展や個…

原点回帰。

これまでに書いた記事は消さない。 齋藤吐夢を名乗っていた時期もあった。今は文筆業・画業ともに本名を名乗っている。ブログやSNS上で思いっきり顔出ししているわけではないが、顔出しNGとは言っていないので、探せば私の顔面がネットの海にガッツリ出てく…