初めて聞いた「女王蜂」の楽曲は『デスコ』でした。
「なんちゅーバンドがこの世に生まれてしまったんだ・・・」と愕然としたことを覚えています笑。
『デスコ』はやっぱり衝撃作だと思うのだけれど、女王蜂があまりにもメッセージ性の強い楽曲をつくるから聴き続けることができませんでした。
でも今まで以上にポップで、今まで以上にメッセージがぐさぐさ心に刺さる『Q』を聴いたら、もう心がぐっちゃんぐっちゃんになっちゃって、へにょへにょになっちゃった。
女王蜂がどれだけ最高か、語るぜ。
最高傑作だと思う!『Q』
相も変わらずジャケット写真が強烈ですね!
私が受けた『デスコ』の衝撃は、バリバリと音割れするような重低音にありました。『Q』は万人が受け入れやすい音で成り立っているんだけど・・・
やっぱり”女王蜂”なんだよね!
本当に曲調はポップなものが多くって「聴きやすい!」っていうのが第一印象だったんだけど、聴けば聴くほど完全体に変貌した女王蜂でした。
昔っからのファンは変わりない女王蜂に喜ぶんじゃないかしら。ここからファンになった人もどんどんハマッていくと思う。
エヴァQの世界観に似てる?!
ジャケットを初めて見た時「エヴァQみたい・・・」と思った。
私はエヴァンゲリオンの世界観が結構好きなんですが、女王蜂のアルバム『Q』は『エヴァQ』を初めて観た時の衝撃に似てると思った。今までのエヴァと違う世界観に感じるのに、今まで以上にエヴァンゲリオンの世界を感じるというか・・・。
実のところ、やっぱりちょっと意識してるらしくて。
完全なオマージュって訳ではなさそうだけど、意識はしているみたいで。
でも「『エヴァQ』って結局よく分かんなかったけど、結構好き。エヴァの世界観として結構好き!」って人なら分かってくれる気がする。
女王蜂の『Q』も、今までの女王蜂っぽくなさそうで、今まで以上に女王蜂なんだよって!
『Q』のココを聴いてくれ!
ていうかアヴちゃんの女装も男装も素敵なところが大好きすぎて!!!麗しいわ!!!
アルバム『Q』のここを絶対に聴いてくれ!ってところを紹介させてほしい。『Q』がApple Musicで配信開始された時は、もう中毒者のようにず〜っと聴いてたよ!それ以外の楽曲に手が出なかったの。そのぐらい、やめられなくなる。
音の重み、厚さがえげつない。
歌詞の重みがえげつない。
アヴちゃん渾身の歌声が・・・えげつないのだ!
よりポップな音楽
アルバム収録前から『金星』という曲のポップさに驚いていたのだけれど、『Q』にいなるとDAOKOというアーティストとコラボレーションしていて、よりいっそうポップさが増している。
パーティーシーンでも使えそうなと言いたいだけで、パーティーシーンに遭遇したことないけど楽曲と化した女王蜂。が、歌詞はそのまま女王蜂。なんでか切ない。
『DANCE DANCE DANCE』は表題だけでもポップなのに、音のつくりが今までのソレと違う。
PVも群を抜いてキュート&クール!耳への残りやすさが違うし、気づくと口ずさんでいる系のポップさ。でも・・・同じことをもう一度言うけど歌詞は女王蜂。なんだかめっちゃ胸の奥がえぐられる。
歌詞のえぐみにヤラれる!
正直『失楽園』という曲の後にくる『Q』は、めっちゃ凹むから元気ない時には聴かないようにしています。影響受けちゃうから。悲しくなっちゃうから。
そのぐらい相も変わらず歌詞がえぐくって、良いのよね。
曲調がどんなにポップになっても、胸の奥にぐじゅぐじゅとした傷を残されるような歌詞のえぐみが最高に良くて。こんなに言葉のひとつひとつに重みのあるバンドいますか?!って思う。
これ(↓)は『DANCE DANCE DANCE』の歌詞なんだけど、
気付かない?
穴だらけのビンゴゲームの景品じゃ嬉しくない
欲しくない 残念賞 一等賞だってそんなにそそられない
悪くない でもよくない それならときめきを探して流されたい
失くさない 失くせない
ダサくたっていい アンサー待ちきれない
ココ、私は切なく感じる。”曖昧”な感情を言語化して、こんなに繊細な心情表現ができるのアヴちゃんだけだよ!
『Q』の前の曲『失楽園』はポップだよ。
ポップだけど歌詞を知れば知るほど心がぐっちゃんぐっちゃんにされるわけ。
天国なんて行きたくない
好きな気持ちはどうしようもない
約束が守りたい
とか
天国なんて行きたくない
きみがいないと始まらない
禁断の恋は報われない?
やってみないと判らない
恋愛経験豊富なわけでもないし、だけど好きな人ができて心がむしゃくしゃする経験はしたことある。そんな私にはこの歌詞がすごくもどかしくて、切なくて、胸の奥が痛むように感じるの。どうか歌詞の主人公が幸せになれますように、って願ってしまう。
『Q』聴いてみて!
私は『Q』を聴いたことがない人がいたら、「聴かないと後悔するから聴いて!!!」と絶叫したい。私にとって彼女らの楽曲はそれぐらい衝撃作だったし、『Q』は最高傑作だと思ってる。
J-POPというよりは文学だと思う。
日本文学のような繊細さがあるのに、洋楽の歌詞のような直球さが表現されている日本のバンドなんてそうそういないと思うぜ。
是非に。
では。
◆本日の一本◆
ツアーDVD!!!
※2017年11月16日更新