こんにちは、齋藤吐夢です。
先週森美術館で行われている『宇宙と芸術展』に行って参りました。
『宇宙と芸術展』
展覧会について
「人は宇宙をどう見てきたか?」、「宇宙という時空間」、「新しい生命観―宇宙人はいるのか?」、「宇宙旅行と人間の未来」の4つのセクションで構成し、未来に向かっての新たな宇宙観、人間観を提示することを試みます。
上記4つのセクションに合わせ、古代の芸術品の展示のみならず、現代アーティストのつくりあげた宇宙の姿や、時々芸術というよりは歴史的な展示物まで登場し、あらゆる観点から宇宙を見つめた展覧会でした。
その奇想天外な展示の数々について私が抱いた感想を述べていきます。
宇宙<芸術だった
まず私は理数系の科目が全くダメ(テストの点数的に)とはいえ、理系の大学に進んだ人間なので、予想していたより宇宙<芸術の展覧会だったな~と思いました。芸術展ではあるので間違ってはいませんが。
もしあなたが美術館に行くより国立科学博物館のような科学方面に向いた展示が好きなのだとしたら「思ってたんと違う・・・」となるのは確かでしょう笑。科学的な要素はあんまりなかった笑。
ただ科学的要素があまりないからこそ、素直に宇宙に対して感動ができる、といった点では最高にクールな展覧会だったと言えます。
宇宙に対する素直な気持ちを抱かせてくれる展覧会でした。
精神世界と宇宙
4つのセクションの最初で、まず昔の人々が抱いていた宇宙の姿を見ることができるのですが、精神世界とつながっているのが面白かった!
確かに宇宙のあの未知なる感じと、人間の心の不明瞭な部分を繋ぎ合わせた昔の人達の発想は、度肝を抜かれるアートでもあったけれど、すごく興味深かったです。
今でこそ天動説は間違った説として挙げられていますが、昔の人は天動説や精神とのつながりに興奮していたんだろうなあ・・・。
科学と宇宙
私が感動した展示はダ・ヴィンチやガリレオ・ガリレイなど、歴史的な天文学資料の展示です。一人でハアハアしてました笑。「理科の教科書で聞いたことあるよ、これぇ・・・」的な書物がさりげなくもさっと置いてあったので感動しました。
ダーウィンの種の起源とか、展示されて開かれているページは見開きだけなのですが、もうその古ぼけた本のかすれた印字を見るだけで拝みたくなります。
歴史的な科学関連の展示は最高にかっこよかった!
あと、まるでスチームパンクな見た目のいかした望遠鏡やら星図表!とにもかくにもかっこよすぎて、レプリカのお土産を探したくらいです。なかったけど笑。
妄想と宇宙
あと、やっぱり宇宙といえば宇宙人なんですね笑。近年では、もう科学的に生物の存在の有無を調査し始めているからか、ビジュアルきつめの宇宙人の存在について興奮して語る機会も少なくなってきましたが、それでもロマンは溢れます。
日本にも昔UFOの飛来があったのか、まるでどんぶりみたいなUFOの絵の展示もありました。どっからどうみてもどんぶりなんだけどね笑。でもじわじわくるのでおすすめの展示です。
なんかサイレントヒルに出てきそうな宇宙人の展示もあったなあ笑。サイレントヒルというホラーゲームにピラミッドが頭にくっついたマッチョが出てくるんですが、それの全然怖くないやつがいた笑。
結論、芸術はすごい
そして最後に思ったのは、やっぱり芸術ってすごいな・・・ということ。展覧会の中には映像作品もあって、そのうちのいくつかは黙って座って観ていたのですが、途中で「私は何を見させられているのだろう・・・」となるほど前衛的なものばかり笑。
もちろん作者の意図はあるのですが、それが伝わる時と伝わらない時の差が激しくて毎回驚いてます。でもきっとそれが芸術なんだろうな、と思って結論、芸術はすごいと思ってしまうのです。
一見すると芸術作品は無意味なものが多いような気もするのですが、そんな無意味なものに心惹かれた瞬間に意味が生じますよね。それがきっと芸術なんだと思う。
変に絵画を観に行くぞ!って気迫で行くよりも、今回のような展覧会の方がよっぽど芸術の意義を感じ取ることができると思っている。
なので、ぜひに。
では。
◆本日の一冊◆
ミクロとマクロの限界が本当に似ている。