おそらく人よりモノを減らすことに抵抗がないし、自室に収納グッズは少ない。とはいえ、一般的に人々が想像する「ミニマリスト」のような部屋にはなっていない。
特に、生業として画業を営んでいるがゆえに、画材が多い。なかでも筆や絵の具は、どうしたって数が増える。定期的に、家の外に出て、ギャラリーやイベント会場で作品を展示するため、梱包資材や展示に必要な道具(釘やトンカチ、水平やメジャーなど)もまあまあ所有している。
一方で、私は文筆業も営んでおり、記事執筆に必要な情報を集めて、記事を書く際、目や耳に入ってくる情報が多いと集中できなくなってしまう。
絵描きではなく文章書きの時には、絵描きの道具が邪魔になり、文章書きではなく絵描きのときには、絵描きの道具が広がっていないと作品に向き合いにくくなる。我ながら、この特性にめんどくささを感じつつ、作品制作あるいは文章執筆のモチベーションに大きく影響するものだから、なんとか対処しなければならなかった。
ある日、絵描きとしてのモチベーションが著しく低くなる出来事があって、画材が目につくのが本当に嫌になってしまった時があった。そうは言っても、「画業をやめたい」とは思えなかった。絵を描くことは、私にとって生きることそのものでもあるから。それでも、画材が視界に入ることが耐えられなかった。そこでふと、これまで避けてきた「収納」によって、“両方”叶えようと思い立った。
物書きとしてのモチベーションは残っていたので、執筆に集中できる環境、すなわち視界に入っても邪魔にならないことが重要だった。加えて、引越しの際、プラスチック製の収納ボックスを処分するのにそこそこ苦労したこともあって、不要になった際の処分しやすさも重要だった。
そこで出会ったのが、セリアの「モノボックス」である。
処分しやすさを重視した際、紙製がいいと思い立った。また、あまりお金をかけたくなかったので100円均一を活用することにした。とはいえ、これまで100円均一で購入しようとしたアイテムには、「いらないな、この柄」「いらないな、この色」みたいに、デザインが絶妙に気に入らないことが多かった。
「シンプルなデザインの収納などあるのだろうか」
そう思いながら、ダンボール製の箱のエリアを覗いてみると、そこに「モノボックス」と書かれた商品があった。それは、本当に、ただただ真っ白の、ふた付きの箱だった。謎の英語表記もキャラクターも柄も描かれていなかった。
自室に戻り、組み立て、画材をしまった。
今、私の部屋にはこの「モノボックス」が大小合わせて5つある。その中には、必要ではあるが、今すぐには使わないものだったり、数年単位で思い出せなくなったら処分を検討しているものだったり、メルカリ物販の在庫だったりが入っている。部屋の壁が真っ白だから同化していて、視界の邪魔にならない。もし、いつか中身がすべて取り出され、収納する必要がなくなった時には、畳んで端に置くこともできるし、古紙として処分することもできる。
いわゆる「ミニマリスト」になりたいなら、収納という概念を取り除き、ものを持たないことが最適なのだろう。
だが、決して減らしきれない、自分の人生にとって必要なものがある私にとっては、そういうものを大事に保管しながらも普段の生活の邪魔をしない「真っ白な箱」の存在が、とても大事なのである。
(↓)モノボックスが掲載されている記事
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