やらないこと。

先日公開したやりたくないことリストに似ているが、「やりたくない」と「やらない」は違う。こういうとき、英訳のほうがわかりやすい気がする。「やりたくない」は「I don't want to do it.」。「やらない」は「I won't do it.」。

 

やらないこと。

たとえば電話に出ない。

あの頃は言語化ができていなかったが、思えば、会社員時代に電話がトラウマになる前から電話が嫌いだった。電話するのも、電話がかかってくることも。

電話をかけるとき、相手が出るのを待つまでの時間が大嫌いだ。それから、相手が出ても出なくても胸の奥が嫌な感じになる。そういえば小さな頃、自分で友達の家に電話をかけたくせに「出ないでくれ」と思うこともあった。1人で過ごす寂しさを解消する方法を知らず、そのうえ、寂しさを解消するには「誰かと遊ばなければならない」という思い込みがあったのだ。だから、友達と遊ぶのが億劫なくせに、寂しさから電話をかけ、その途中で誰とも遊びたくないことに気づき、「出るな、出るな」と祈っていた(書いてみると、あまりに身勝手すぎますね)。

前述した通り、電話がかかってくるのも嫌い。最近は、迷惑電話を自動で登録し、電話がかかってくることそのものを遮断してくれたり、迷惑電話であることをあらかじめ表示してくれたりするアプリに課金しているおかげで、かかってくる電話に煩わされることは減った。それでも、海外からの迷惑電話だったり、誰とも知らない携帯電話の番号だったりから電話がかかってくることがある。着信音がなると、胸がザワザワして、イライラする。上司あるいは営業先からの電話に、夜間、休日関係なしに出るのが「あたりまえ」みたいな会社にうっかり入社し、電話がかかってくるたびに体をこわばらせていたら、休職前には、他人のスマホの着信音でも具合が悪くなるようになっていた。あの頃よりはマシになったが、今でも着信音というものが、緊急地震速報の次に嫌いな音である。

だから、基本、電話には出ない。

 

たとえば利他をやめる。

り‐た【利他】

1 他人に利益となるように図ること。自分のことよりも他人の幸福を願うこと。

2 仏語。人々に功徳・利益(りやく)を施して救済すること。特に、阿弥陀仏の救いの働きをいう。

出典:小学館 デジタル大辞泉

私が「やらない」と決断すべき利他は“自分のことよりも他人の幸福を願うこと”。今でも十分、自己中心的な生き方をしているとは思う。だが、時々、「夫のためになるかな」とか「子のためになるかな」とか、自分以外の誰かのためになるかな、と思って行動することがあるが、自分は煩悩だらけであるから、つい見返りを求めてしまうし、褒めてほしいとか感謝されたいとかそういう思いが浮かんでしまうし、特に夫は、全くといっていいほど私のそのような行動に興味がないのだから、この利他は、全くやるべきではない。そもそも、利他ですらないのかもしれないが。

“他人に利益となるように図ること”や“他人の幸福を願うこと”はとても尊いことだ。とはいえ、そこに自己犠牲的な価値観をのせれば、多分、自分も他人も幸福になれない。

「利他 疲れないためには」なんて検索した私に、Google ChromeのAIはこんなまとめを返してきた。

利他行動で疲れないためには、「自己防衛」と「内発的動機付け(志・楽しさ)」が鍵です。具体的には、無理のない範囲で身近な気遣いから始め(飲み物を差し入れる、イベント手伝いなど)、「自分も相手もハッピーになる」というポジティブな感情(喜び、満足感)にフォーカスし、疲労を感じたら「頼る勇気」を持ち、「内発×利他」の動機で活動することで、競争や刺激疲れを防ぎ、心身のエネルギーを維持しながら持続可能な利他行動を実践できます。 

“自分も相手もハッピーにな”れないのであれば、そもそもやるべきでない、と私は結論づけたのだ。やらんでいい。

 

他には何があるだろう。もうすでに、やらないと決め、手を出さなくなったものもある。洗濯物を干すなんて行為は育児中やってらんねーから洗濯乾燥機をバンバン使うようになったし、最近、食洗機も導入した。食洗機と相性の悪い食器だけは手洗いのままだが、それでもだいぶ気持ちが楽。味噌汁もガス台で作るのやめた。コストコで買ったお湯を入れるだけの味噌汁で十分満たされる。

朝食作りももっと固定化できたらなと思う。家にグルメがいるからめんどくさいが、そのグルメが食事の準備をチャキチャキできなかったり、やたらめったら調理器具を使ったり、出したら出しっぱなしだったり、そっちの方がめんどくさいから料理はやろう。それでも、できる限り力を入れずに、グルメがまあまあ黙るぐらいの飯作りをしたい。

 

今日はこの辺で。

 

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