【忘備録】「no art,no life」と特別展「あるがままのアート -人知れず表現し続ける者たち-」

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澤井玲衣子 《Asuka Piano(あすかとピアノ)》2006年

 

Eテレで放送されている5分番組「no art,no life」を知っていますか?

 

no art,no life

www.nhk.jp

 

この番組について
既存の美術や流行、教育などに左右されず、誰にもまねできない作品を創作し続けるアーティストたち。唯一無二の作品が生まれる瞬間を見逃すな!
引用元:no art,no life - NHK

 

私はこの番組が大好きだ。

録画して繰り返し見ている。そして見るたび打ちのめされる。なぜなら文字通りno art,no lifeな作家が映し出されるから。純粋に、目の前にある、自分が作りたいものに対して、一心不乱に向き合い続ける彼らの姿に圧倒される。楽しそうに制作する作家もいるが、決して「制作」しているわけではなく、それがその人の「普通」といった作家もいる。時に苦しそうに生み出す人もいる。

でもどの人にも共通しているのは、作らずにはいられない、ということ。

 

特別展「あるがままのアート -人知れず表現し続ける者たち-」

www.nhk.or.jp

2020年7月23日〜9月6日まで東京藝術大学大学美術館で開催されていたこの番組の特別展。彼らの作品を実際に見にいくことができると知り、見に行った。

そこにあったのは、まさしく「no art,no life」で映し出されていた作家たちの作品であり、実物はよりいっそう凄まじかった。

ところどころで「no art,no life」が映し出され、作家がどのようにしてその作品を作り上げているのかを知ることができた。ある人は手が動かしにくいもどかしさか、表現したいものが描けない悔しさか、「描けない描けない」と目に涙を浮かべながら作品を作り上げていた。「描けない」と言っていたから、彼は作品に満足いっていないかもしれない。でも、私の目には、私にこそ絶対に描けない、力強い作品が映っていた。

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山際正巳《正巳地蔵》2020年

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たくさんいる正巳地蔵の中で、少し色の違う正巳地蔵と目があった。

この特別展の圧倒される雰囲気は、美術館で開催されているいわゆる企画展とも、アートイベントのそれとも違った。描くことと生きることが直結している人たちの作品ばかりだったからだと思う。

 

私は彼らの生き様に、とても憧れている。

 

◆本日のおすすめ◆

「no art,no life」のHPで最新話を見ることができます。

www.nhk.jp

作らずにはいられない人たちの作品と解説が載っていて、面白いです。