『チャイルド・プレイ』AI搭載チャッキーが嫌いになれない(仲良くなるべきではない)

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1988年に公開された映画チャイルド・プレイ。あるシリアルキラーが死から逃れるためにブードゥー教の秘術で「グッドガイ人形」に魂を移したことから始まるホラー映画である。

本記事で紹介する『チャイルド・プレイ』はシリーズ1作目のリブート版だ。

個人的には、1988年版より好きだった

1988年版のチャッキーも2019年版のチャッキーも、「こんな顔の怖い人形、子供に買う?!」という疑問が湧くのだが、面白いことに2019年版のAI搭載チャッキーが徐々に可愛く見えてくるからすごい。とはいえ、仲良くなるべきではないと思う。

 

※ネタバレNGな人は、映画鑑賞後に読んでいただけると幸いです。

 

 

あらすじ

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(↑)旧チャッキーのガラの悪さよ・・・

 

最先端テクノロジー企業・カスラン社の期待の新商品、“バディ人形”。
引っ越しをして友達がいない少年アンディは、誕生日に音声認識やセンサー付きカメラ、
高解像度画像認識などの機能が付いた高性能人形を母親からプレゼントされる。
自らを“チャッキー”と名乗る人形だが、実は欠陥品だと判明。
的外れな受け答えに最初はあきれるアンディだが、「君が一番の親友だよ」と話す
チャッキーに次第に夢中になる。
その後、“彼”が豹変することなど知らずに―。

引用元:映画『チャイルド・プレイ』公式サイト

「魂が移るといえば」的なイメージがあったが、2019年版の設定こそ当初の企画どおりだったんだね(↓)!

本作は88年のオリジナル版の制作時当初の企画だった「ハイテク機能を搭載した人形が、子供の成長によって相手にされなくなった恨みから暴走して殺戮を行う」という設定を重視されて制作された。

引用元:チャイルド・プレイ (2019年の映画) - Wikipedia

 

AI搭載チャッキーが嫌いになれない

(↑)一緒に遊んでくれるチャッキー

 

まずリブート前の設定である「魂が移る」の香りを残したオープニングに好感を抱いた。“バディ人形”製造工場にて、上司から暴言を吐かれ、頭を叩かれた1人の男性が、こっそり“バディ人形”のAI機能設定を変更した後に自殺する描写。

公式サイトのあらすじには、チャッキーが「欠陥品」であることが明かされているものの、カスラン社に恨みを抱いた労働者の「呪い」のようにも見える演出であり、「1988年風に捉えるもよし、原案風に捉えるもよしだよ!」みたいな優しさが感じられて好きだったなあアジア諸国の労働環境を批判するような演出も◎)

 

で、そんな「欠陥品」チャッキーなんだけど、こいつの言動が怖いのに可愛くて、嫌いになれないのなんの

残虐性・暴力性のリミッターが外れたAIだから、主人公アンディを傷つけた飼い猫をなんのためらいもなく殺そうとしたり、ホラー映画ではしゃぐ子供の姿を見て、ホラー映画さながらの凶行(子供ら相手にナイフを振りかざす)をしたりするんだけど、すべての理由が「アンディを思って」「喜ぶと思って」なんだよね

この悪気のなさがジワジワと怖くて、ホラー映画として最高だった。

「被害に遭われる大人への容赦なさ」という点でもいいんだけど、「子供が自分自身の何気ない言動に脅かされる」という恐怖描写もよくてね・・・

アンディが怒りのままに口にした言葉を聞いて、純粋無垢シリアルキラー・チャッキーが「アンディのためならえんやこら」と任務を遂行しちゃうんだわ。本当に嫌だった❤︎

 

ただ、ここまでの文章だと「果たしてそのチャッキーは本当に可愛いのか?」感がある。

いや、可愛いんだって。

だって、チャッキーの凶行に怯えたアンディがチャッキーを遠のけても、チャッキーは一途にアンディを追い求めるんだもの!!!

やばすぎるチャッキーの行動に、友人の力を借りてチャッキーをぶっ壊すアンディ(チャッキーがやばい行動をする前は、彼に対して素直に親しみを感じていたアンディだから、壊すとき苦しそうなのが愛おしい)

で、本当に「部品がなければ」再起不能なぐらいに壊すんだけど、嫌ーな雰囲気をまとったマンションの管理人が「都合よく」部品を用意してチャッキーを復旧しちゃうのよね。

わたしはすっかり「復旧チャッキーはリセット状態になる」と思い込んでいたから「物語はどうなるんだろう・・・」と不安だったのだが、なんと復旧チャッキーはバリバリにアンディのことを覚えていて!!!あの手この手でアンディの元へ戻ろうとするのよね。

一度はアンディとも、アンディと一緒にチャッキーを壊した友人とも違う子供の元に向かうチャッキーだけど、実際にはアンディ以外眼中なし。なんだ、あの、一途すぎる愛(?)は!

 

でね、チャッキーの声を担当してるのはスターウォーズルーク・スカイウォーカーでおなじみ、マーク・ハミルなんだけど・・・彼、もう、おっさんじゃん。おっさんのはずじゃん(注:わたしはマーク・ハミルが大好きです)

なのに、声がめーちゃくちゃ可愛く聞こえるんだよね、なんで?!?!

アンディの心を捉えるために必死な感じがたまらない。ちょっと自信なさげに歌う♪ユーアーザ、バーディー、アンティル・ジ・エーンド・・・が可愛い。アンディも歌われるとちょっと手を止めちゃう。それがまた可愛い(劇終盤、チャッキーに襲われかけたアンディがこの歌を歌って、チャッキーが一瞬手を止めちゃうって描写もよかった)

 

SNSで『チャイルド・プレイ』を見た人の感想を見たけど、皆一様に「ヤンデレ」だの「愛を重くしすぎたウッディ(トイ・ストーリーより)」だの書いてたけど、ホントだった

「愛してる感」が可愛らしすぎて嫌いになれない。

でも仲良くなっちゃダメだ。

死ぬまで追いかけてくるから。

 

絶妙なグロ描写も◎

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出典元:https://twitter.com/ChildsPlayMovie/status/1142132260893708289

 

それからグロ描写がよかったね。

R15指定入ってたから、どれくらいグロいんかな〜と思ったらまあまあグロかった!でも、好感が持てるぐらいの(?)グロさでよかった。

死体の描写はエグいんだよ。殺人の方法もエグい。だけど、人がいたぶられて苦しむ様子はほとんど映さない品の良さ。想像の余地を残すぐらいのグロ描写に好感を抱きました。

それから、この発言をすると「ヤバイ人」扱いされるかもしれないけど、ちょっと笑っちゃうんだよね、グロ描写

正直ちゃんとグロいよ、人が芝刈り機に巻き込まれたり、顔をメッタメタに刺されたり、一刀両断されたりするからね、グロいよ。でも描写描写に絶妙に「お間抜け感」っていうか、「やりすぎ感」っていうか、笑える余地があってね。笑っちゃうのよ。

ちなみに横で一緒に観ていた夫はグロ描写の度にびっくりするほど笑っていた。一瞬「サイコパスか、こいつ」と思ったよね。

ブラックコメディっぽい映画でもあったね。

 

すごく好きな作品だったな。

ゴア描写好きには物足りないと思うけど、多少の出血シーンが大丈夫な人にはおすすめよ。

では。

 

◆本日のおすすめ◆

2019年版がお気に入りになったけど、1988年版も味があっていいぜ。