虫歯の話や歯に関する不摂生な過去を晒す。あなたの歯の健康のために。

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 わたしは虫歯がある

 幼少期から歯医者に通っていたのだが、幼い頃のわたしには歯の健康に対する関心がなかった。高校時代ぐらいから歯医者に通わなくなり、そこからは歯の健康や心身の健康よりも、わたしが”今”やりたいことに集中する日々が続いた。

 わたしが”今”やりたいことは結局、自分の体と心を壊す原因になった。

 でも、そのときは全く気づけなかった。気づいたときには頑固な歯石ができていて、歯磨きするたび歯茎から出血し、数本の歯が虫歯になっていた。

 

 

歯の健康を意識するきっかけ

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 少し暗い話になるが、わたしが歯の健康を意識したきっかけは母の病気だ。

 母の病気は悪化し、思うように体を動かせなくなった。今まで自分ができていたことが徐々にできなくなる苦痛を目の前で見ていた。歯磨きもその1つだった。

 母の免疫力は日に日に下がっていく。健康体なわたしたちには害のない微生物ですら、弱っていく母には脅威だ。その脅威から身を守る術のひとつである歯磨きもままならない。

 母を見舞っていたとき、「歯磨きシート」の存在を知った。

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 歯磨きシートなら、十分とは言えないけれど自分でも磨くことができる。病状が悪化してからは、わたしが母の歯をこれで磨いた。磨き終えるとスッキリした表情を浮かべるので安心した。

 母が亡くなるまで、この習慣が続いた。ここらへんから、わたしの歯に対する意識(というか、健康に対する意識)は変わっていったように思える。

 

不摂生だった過去を晒す

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歯磨き嫌いだった

 そもそもわたしは歯磨きが嫌いだった。

 というか、生活習慣のほとんどを嫌っていた。当時大好きだった演劇に費やす時間のほうが好きで、歯磨きも体を洗うことも食事をすることも、やらずに済むならやりたくなかった。

 歯磨きは「磨かないと周りから汚い汚い言われるから仕方なくやる」ぐらいの意識だった。だから周りに人がいないときは全然磨かない日もあった。汚くて申し訳ない。でも不摂生が及ぼした悪い結果を話すために晒す。そういう日もあったのだ。

 なんとなくで歯を磨いていた。歯を磨くという”動き”をやっていたに過ぎなかった。要は何ひとつ磨けていなかったのだ。

 

出血を当たり前だと思っていた

 大学生ぐらいのときから、歯を磨く度に歯茎から出血していた。しかし幼少期に歯医者へ通っていたときも、歯医者さんが歯垢を取り除く度に出血していたから「自分は出血しやすい」ぐらいにしか思っていなかった。

 お酒を飲んだ翌日や体調不良の日はびっくりするほど出血する。でも、どんなに口の中が血の味になっても「当たり前」だと思っていた。歯磨きなんてそんなもんだと思っていたのだ。

 

見て見ぬフリをしていた

 最後に歯医者へ行ったとき、奥の歯が虫歯になっていると告げられ、軽く削られ、何かで埋められた記憶があった。そのことをわたしは「虫歯になっても、歯医者さんがちょちょいのちょいで治せる。問題ない」と盛大に勘違いした。

 大学生のとき、奥歯が黒くなっていることに気づいた。が、ガンになったときに入院していた病院の歯科では、そのことが触れられることはなかった。

 実際には虫歯の指摘はあったと思う。でもガンの治療の最優先事項は「ガンを治すこと」だ。ガンの病院に歯科があったのは、抗がん剤治療で免疫力が低下することで、歯周病が牙を向かないようにするためだと思う。

 わたしの虫歯は、それが不安視されるレベルではなかっただけだろう。また「ガンを治すこと」が目標なのだから、「ついでに虫歯治しちゃいましょ」という発想はないはずだ。

 なのにわたしはそれを「問題ない」と勘違いした。「わたしは虫歯ではない」と。

 

臭いで虫歯だと気づく

 そんな勘違いしっぱなしだったわたしは今、虫歯になった親知らずを1本ずつ抜き、その後虫歯治療に臨もうとしている。歯の健康に意識が向いたのは母の死だったが、虫歯を認めるようになったのは「臭い」がきっかけだ。

 大学〜大学院時代、微生物の研究をしていた。嫌気性(酸素を好まない)微生物の研究をしていたわたしは、彼らの発する独特な臭いを強く覚えていた。ある日、その臭いが口の中からしたのだ。

 ものすごく凹んだ。

 もちろんわたしが研究していた微生物と全く同じものが口にいるわけではないと思うのだが、歯周病の菌はこの「嫌気性菌」がいくつか合わさったものだという。彼らっぽい臭いがするということは、わたしの歯は見えないところで冒されているということだ。

 最悪だと思った。

 恥ずかしいと思った。

 ニンニクを食べて口が臭いという次元ではないということに気づかされ、ものすごく凹んだ。地元の歯医者と幼少期かかっていた歯医者へ行き、歯を見てもらった。虫歯だった。そのうちの1本は、神経をやられかけている可能性もあるという。

 ものすごく後悔した。

 

歯の健康を意識して変わったこと

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歯茎からの出血がなくなる

 これらの出来事がきっかけで、なんとなくで歯ブラシを動かしていた歯磨きのやり方を改善した。

 今は歯周ポケットと呼ばれる歯と歯茎の間の汚れをかき取るように、強すぎない力で1本1本念入りに磨いている。また歯の裏側やデコボコしている部分も念入りに。

 最低でも朝晩は磨くように意識している。とはいえわたしも人間なので、時々サボりたいときがある。でも、食べたあとそのままにして爆睡するなどはせず、マウスウォッシュで口をすすいだり、それも叶わないときはお茶や水で念入りにすすぐ。

 まあ、その結果、当たり前のように起きていた出血がなくなった。今は口をすすいでも歯磨き粉で汚れた水が出てくるだけで、赤茶色していない。大きな変化と言える。

 また日常茶飯事だった出血がなくなったことで、虫歯になってしまった歯の周辺の弱さを感じられるようにもなった。神経がやられている可能性のある歯だけは歯茎が弱い。少し滲みるし、念入りに磨くとここだけは血が出る。

 この出血はわたしを強く反省させる。

 

口内の変化に敏感になる

 歯の健康を意識するようになったことで、ちょっと磨けなかっただけで口の中が気持ち悪くなるようになった。歯の隙間に挟まっている細かなものも、鏡を見ずとも「あ〜なんかいるな。歯間ブラシしたいな」と思えるほど。

 舌で歯茎をなぞったとき、少し違和感を感じる部分があれば磨きが足りていない証拠である。歯垢がたまり、歯石ができかけていると、歯茎が出血しやすくなるようだ。

 歯医者さんへ行ったとき「歯と歯の間の赤黒っぽいところは血が溜まってる部分」と言われた。歯垢を取り除こうと歯間ブラシを入れると、たちまち赤い血が流れ出す。その度、出血の不快感を味わいながら「ああ、しまった。もっと歯間ブラシ使わなきゃ」と反省するのだ。

 

真っ白な歯を手に入れることができる

 「色の白いは七難隠す」ということわざがあるが、真っ白な歯というのも、人に対する影響力は多いと思う。歯が茶色かったり黄色かったりすると、どうしても人は不潔感を抱いてしまうものである。

 わたしは喫煙者ではないが、紅茶やコーヒーが好きすぎて歯に汚れがつきやすい。歯を磨かずにいると着色汚れがこびりつく。しかし歯を磨くだけで清潔感が手に入るのだ。

 また歯医者さんに磨いてもらうのも良い。

 虫歯がきっかけで歯医者さんへ通うようになったのだが、わたしが口を開くが否や「紅茶とかコーヒー、好き?」と聞かれた。歯医者さんは着色汚れに敏感らしい。だが「せっかく来てもらったから磨いとこう」と磨いてくれる歯医者さんがほとんどである。

 

歯の味方・歯医者さんを選ぶときは

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 不摂生な過去を晒し、歯の健康を意識するようになった今の話をしたが、最後に、わたしたちの歯の味方になってくれる歯医者さんを選ぶときのコツを紹介したい

 歯医者さんに限らず、どんな医療機関でもそうだが、まず選ぶ前に自分の治療方針を決めておくことをオススメする。例えばわたしの場合、

  • 抜かずに済むなら抜きたくない
  • 真摯な医者のもとで治療したい
  • お金をかけすぎない方法がいい
  • 考えさせてくれる時間がほしい

などといった要望があった。

 大人になってからはじめて通った歯医者さんは明るく快活で、ズバズバと「ここが虫歯でここが歯石で」と教えてくれるあたり好感が持てたが、「虫歯は悪くなる前にどんどん抜いちゃいましょう」的な姿勢と、被せ物の説明が保険適用か否かだけだったのでちょっと違うなと思った。

 今通っているのは、中学生まで通っていた歯医者さんだ。自分のことを覚えていた上に「痛くはないんでしょ?ならまだ抜かなくてもいいよ」と最初に行った歯医者さんとは真反対のことを言っていたので、かつて通っていた安心感もあいまって、ここで落ち着いた。

 歯を治療することが最優先とはいえ、その治療を受ける自分がちょっとでも不安を感じるような場所では、治療を進めないほうがいいと思う

 例えば、わたしは前者の歯医者で軽い虫歯を1本治療してもらい、今通っている歯医者では親知らずを1本抜いてもらっている。両方とも塗布式(噴霧式?)の麻酔と注射針の麻酔をされたのだが、前者は麻酔そのものがクッソ痛くて、後者は「今、注射してます?」ぐらいの痛みしかなかった。

 正直に言う。

 わたしは麻酔が痛いか痛くないかで選んだ

 虫歯を抜かずに治療する選択肢を明示してくれたのも理由だし、「あ、この親知らずならここで抜けるよ〜」と言ってくださり、20分足らずで親知らずを抜いてくれたのも理由の1つだ。

 

 歯の健康を意識するかどうか選ぶのも、歯の味方となってくれる歯医者さん選びも、全部決めるのは自分次第だが答えは明確であろう

 なお最後に重い話で締めくくるのもどうかと思うが、母の死と自分の抗がん剤治療の経験で知ったことを話す。人は最期、微生物ごときで全然死んでしまう

 自分の歯で食べ物を噛み砕き、自分の口で言葉を話、自分の手で歯を磨けることがどれだけ幸せなことか。偉そうな発言だが、ぜひ自覚してほしい。

 

 人がいつ病気になるかなんて予想もつかないが、歯のみならず、健康を意識できるのであれば健康なうちにすべきだろう。

 では。

 

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