昨年、地元・青梅でこんなクラウドファンディングを発見した。
地元・青梅には、趣深い長屋や古い家屋がたくさんある。しかし近年、青梅駅周辺はかなり閑散として寂しい。そこにアーティストさんがオープンアトリエをオープンさせようというのだ。
もっとアートを身近に感じられるスペースを作ります。
・・・最高だ!
わたしたち夫婦は、こんな素敵なプロジェクトを立ち上げたアーティスト・酢平☆さんに一目惚れし、ワークショップが体験できるリターンを選んだ。
そして先日、そのワークショップに参加してきた。
音を聴いて絵を描くワークショップ
提供: 酢平☆さん
酢平☆さんについて
2010年から絵を描くパフォーマンスをはじめ、2017年秋から画家として独立した酢平☆さん。細かく描き込まれた模様やビタミンカラーが印象的な作家さんである。
今回の「音を聴いて絵を描く体感型ワークショップ」で知ったのだが、酢平☆さんは共感覚があるのだそう(共感覚とは、1つの刺激に対して2つ以上の感覚が生じる現象のこと)。
ワークショップでいただいたリーフレットには、
「音を聴くと色と形を感じる」「数字を見ると色を感じる」「味に色と形を感じる」「痛みや感触に色を感じる」よ!
とあった。
わたしは音に色を感じない。でも音に色を感じるという感覚に強い興味があったし「音を色で表現するなんて絶対に楽しい!」と思っていた。
なので、こんな素敵なワークショップを開催してくださった酢平☆さんに感謝、感謝である。
アートユニット6月の古墳について
今回のワークショップは、アートユニット「6月の古墳」主催のイベント。6月の古墳とは、酢平☆さんと現代音楽家・一樂まどかさんの2人組ユニットである。
当日は一樂さんが奏でる音を聴きながらキャンバスに色をのせていく。もう、この音の心地よさたるや!!!「それは・・・なんという楽器ですか?!」ってな楽器から、どこかで聴いたことのある懐かしい音まで、あらゆる音を奏でてくださる。
提供: 酢平☆さん
しかもこのお2人、終始にこやかなのである!
心の底から音と色を愛している人なんだなと思った。そんな人たち主催のワークショップなのだからつまらないわけがない。
このお2人に出会えたことがもうすでに幸せだった。
子供の頃に戻った感覚が味わえる
提供: 酢平☆さん
さて、ワークショップである。
率直な感想、めっちゃくちゃ楽しかった。わたしはもともと美術が大好きだ。そのきっかけは、小学生の時に出会った美術の先生の存在なのだが、彼の自由でのびやかな授業を受けていたときと同じ感覚が味わえてとにかく嬉しかった。
提供: 酢平☆さん/いただいた写真を見たら、ニッコニコの自分が写っていた(↑)。
音を聴き、色を置く。
耳を澄ませて、これはどんな色だろう?どんな形だろう?どんな動きを見せるだろう?と考える時間が楽しかった。
時々、用意された色じゃない色が連想されたり、平面ではなく奥行きが欲しくなったり、キャンバスに傷をつけたくなったりして困った時間も楽しかった。手が止まってしまうことすら楽しいのだ。
描き続”けなければ”という焦燥感は一切なし。
無我夢中。
同じ音でも全く違う絵ができる
今回のワークショップで一番楽しかったのは、完成後、夫の描いた音を見ると自分の音とは全く違うものが出来上がっていたことだ。
青梅にある6月ハウスさん(@art_6gatuhouse)で、妻とワークショップ"音を聴いて絵を描く"をやってみた。
— アカ ヨシロウ (@AkaYoshiro) 2019年3月3日
おおー!同じ音を聴いたのに全然違う絵になるのが面白いー!!
(左が僕、右が妻)
この遊び楽しいなぁ。
曲を録音して、お互いにフィードバックしても面白いかもしれない。
またやろー! pic.twitter.com/fai3n423dE
同じ空間で同じ音を同じ時間聴いていたはずなのに!
彼の好きな音楽とわたしの好きな音楽に違いがあるように、ある音への感じ方も全く違うのだ。彼が戸惑う音がわたしの救いになったり、彼の好きな音がわたしには不快だったり。いや〜面白い、そして興味深い。
ワークショップ序盤のわたしの絵は、上の写真のように重みのある絵ではなかったのだが(↓)
提供: 酢平☆さん
電子音が流れた瞬間、「あ〜今まで描いたものが全部かき消される音だ、こりゃ」と思い塗りつぶすことになった。それが、また楽しい。自分でも驚いた。電子音、強えなって思った。
他の企画にも参加したい
提供: 酢平☆さん/ニッコニコ夫婦(↑)。
というか、参加する気満々なんだけどね!
今回のワークショップに参加したことにより、わたしたち夫婦に起きた出来事は、
- 音を聴いて絵を描く楽しみにどっぷり浸かる
- 6月の古墳さんに惚れ込む
である。
2019年3月16日(土)に「ステンシルで蝶を描いて絵手紙を送ろう」というワークショップがあるのだが、もちろん参加する。月1でアートに触れられるのは嬉しい。青梅のオープンアトリエ「6月ハウス」で開催されるので気になる人はぜひ。
では。
◆本日のおすすめ◆
プロジェクトはもう終了しているが、長屋アトリエ化計画の裏側が見られる「活動報告」が面白いので、ぜひに。