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『鬱ごはん』 食に対して興味がわかない時は、この漫画を読んで共感している。

こんにちは、齋藤吐夢です。

食に対して興味がわかない時

定期的に訪れるこの時期、私は本当に途方に暮れています

自分が一体何を食べたいのかがよくわからなくなる時が一カ月に一回は必ずあります。食欲があるわけでもないけど、体の方はしっかりとお腹をならして、それでも食材の前で立ちすくむことしばしば。

 

食に対する関心の薄さ

私は決して食べることが嫌いなわけではないのですが、正直誰とどんなものを食べるかが重要であって、私一人で食べるご飯に対しての食への関心は非常に薄いのです。

誰かのためにつくるご飯は好きだけれど、自分一人のために料理をつくることができません。自分だけだったら腹を満たせれば十分。カップ麺でもそこらへんのお菓子でも満足できるくらいです。

 

出会った漫画が『鬱ごはん』

そんな時期に出会った漫画が鬱ごはん(1) (ヤングチャンピオン烈コミックス)です。

タイトルに単純に「鬱」が入っていたから、自分の鬱々とした気持ちが共感で晴れるかな?と思い、手にとったのですが、内容が本当に面白いのです。「鬱々とした男の一人メシ」と背表紙にあるのですが、毎日が淡々と過ぎていく感じがリアルでたまらない

 

主人公の設定

主人公は就職浪人の鬱野たけしという男性です。「人と食事をするのは好きじゃない。そもそも食に対して興味がない」という想いを抱いた人間で、様々な店舗で一人メシ(時々自宅)するだけの漫画ではありますが、哀愁漂うモノローグが心にちくちく刺さります

もちろん登場人物は彼と彼を取り巻く一部の人達(それから決して相棒ではないけれど、相棒らしきもの)だけなので、台詞はほとんど彼のモノローグで構成されているのですが、いかにも理屈っぽいモノローグと壮大な詩で構成されていてほんの少し痛々しさもあります

 

ご飯漫画でありながらまずそう

あと、感動したのが鬱々とした男の一人メシだからだとは思いますが、ご飯漫画でありながらただひたすらに“食欲をそそられない”描写が多いのです。満足感や心が満ち足りる感じは一切なくお腹だけが膨れていく感覚です

 

でも、やっぱり私は共感できてしまった。

 

お腹が満たされることが最優先されると、いざ食に向き合った時は鬱野たけしのようなモノローグしか頭に浮かびません。少し皮肉めいて、世界を達観視しているようで、つながりあいたいという想いが強いモノローグ。切ない漫画だなあ・・・笑。

 

現代人の哀愁

多分この漫画の作者である施川ユウキさんは、絵柄もゆるく、ものすごく深く、哲学的に考え込んで描く人だとは思わないんですが、それでも現代人の哀愁が簡潔な一話一話にぎゅっと詰まっていて、哀愁感たっぷりに思えます。

個食とか孤食、そういった言葉が注意喚起(?)される現代で、全くもってその注意喚起が役立っていないというか、とっくのとうに個食、孤食文化が根付いてしまった現実を気づかされるというか

 

飯?どうでもいいわ!ってなったらぜひ笑

時々陥る「飯?んなもんどうでもいいわ!」って時に私は好んで読んでます笑。美味しいご飯のことを考える時間ももちろん好きですが、自暴自棄になった時には、自分の姿を鬱野たけしに投影し、精神を落ち着けています笑。

哀愁を悲しみに捉えるのか、喜劇として捉えるのかは人それぞれですが、ここまで自然体な哀愁を漂わす漫画を珍しい気がする・・・。

 

ぜひに。

 

では。

 

◆本日の一冊◆

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