人生何があるか分からない。日経新聞『私の履歴書』を読むと、ワクワクできる。

こんにちは、齋藤吐夢です。

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日経新聞私の履歴書』とは

日経新聞に掲載されている『私の履歴書』というコーナーについて今回は書こうと思う。日経新聞を購読しているものの、じっくり読むときは、自分がその記事に対して興味を抱いた時しかないのだが、『私の履歴書』はなかなかに面白い連載記事の一つである。

私の履歴書(わたしのりれきしょ)は、日本経済新聞朝刊最終面(文化面)に掲載されている連載読み物である。1956年昭和31年)3月1日にスタート。第1回は鈴木茂三郎で、3月1日から7日にかけて連載された。当初は連載期間が1週間と短かったが、その後次第に長くなり、1987年(昭和62年)からは、毎月1か月間(1日から末日)に渡って1人を取り上げるスタイルが定着。2016年(平成28年)現在も継続中である。これを原作として、テレビ東京BSジャパンラジオ日経で放送化されている。

出典:私の履歴書 - Wikipedia

実にじっくり読み込む内容もあれば、正直言ってその人の半生について全く興味のわかないところもあり、毎日欠かさず!と言えるほどかっこよくおすすめはできないのだが、私はこの連載記事のおかげで自分の人生を楽しめるヒントをもらった。

 

文章の雰囲気と肩書の違いが面白い

2016年9月6日火曜日を例にしよう。

6回目の今回は、”音楽で生きる 思い胸に”というタイトルで、ある男性の上京後の出来事が描かれている。彼の状況の目的は音楽で身を立てることであった。

1960年代を描いた作品、映画や小説を観たことがあるが、この時代の芸術に関する熱気はすごかったのだと思う。彼は当時、ヒッピーが集い、前衛芸術が日々行われていたような新宿の花園神社の近くで仕事を探し、新宿ではないものの高田馬場の印刷会社に勤め始める。この際、仕事内容はどうでもよかったのだという。

そんな熱気あふれる新宿界隈で、印刷会社で働きつつ、そこの先輩らとバンドを組み、音楽を楽しむ生活を続け、あるオーディションにのりこみ、無事合格する。念願の音楽の世界に溶け込み、実家の家族には心配されつつも、好きな音楽に没頭した時間が夢のようだったともいう。

 

そんな面白い熱気あふるる時代を描く、今回の『私の履歴書』を書いた男性は誰かと言えば、安部修二さんといい、吉野家ホールディングス会長だという。

www.yoshinoya-holdings.com

私は最後の()内に書かれた文字”吉野家ホールディングス会長”を思わず二度見した。

文章の快活さから、てっきり芸術方面の人物であると信じ切っていたのだ。

思い込みの激しさを恥じたが、ますます『私の履歴書』のとりこになった。『私の履歴書』は、このようなことが多々起きる。名前を忘れてしまい大変申し訳ないが、8月あたりに読んでいた『私の履歴書』はテニスプレイヤーとして頑張っている過去を書いた人が「映画配給会社」の人物だったような気がする。

いずれにせよ、その履歴書という過去に書かれた彼らの人生と、今ある彼らの肩書のつながりが結びつきづらいのが『私の履歴書』最大の魅力ともいえる。

 

人生何があるか分からないのだ

私にとってこの連載記事は、”人生何があるか分からないのだ”ということを教えてくれるとても良い教材である。

人生設計をするのも大事だが、何があるか分からないのが人生なのだから、将来に不安を抱き、日々怯えながら生きるのは勿体ないと教えてくれる名文書だと感じている。

だからこそ、時々「あっ」と目をひく文章を書く人ほど、全くそこに書かれている文章と彼らの肩書が遠く感じるのであって、読んでいて面白いのだ。

それで言えば、自分で勝手に『私の履歴書』を考えておくのも面白いかもしれない。例えば私はずっとお芝居がやりたくて、その執念で大学生まで生きてきたが、存分に演劇の世界にはまり、一生涯やるぞ!と決心した瞬間に”がん”になった。

でも結局今ピンピンに元気だし、お芝居以外のことに興味を抱き始めている今というのは存分に面白い人生だと思っている。他人から見て、魅力的かどうかはわからないけれども、もしこの後の人生で名を残すことがあったとしたら、そこそこ面白く、私にとって褒め言葉である”変な人”にはなれるのかもしれない。

 

楽しみつくして、結果論でいいじゃない

私の履歴書』は、きっと続けて読むことで、この章と肩書が結びつく瞬間を知ることができるのかもしれない。

でもそれは結局結果論に過ぎず、結果的に”あの経験が役に立った”と言っているだけなのかもしれない。でもそれで構わないじゃないか。そんなことを感じさせてくれるのがこの連載記事なのだから。

私の履歴書』に登場する人物は、存分に自分の人生を楽しんでいるように思える。

苦難の章も時折しっかりあるのだが、みな前向きに生きているように思える。否、前向きに生きているからこそ、連載記事になるほどの人生を歩んでこれたのかもしれない。

 

自分の人生に悩んだ時には、

私の履歴書』に登場する偉人ともいえる先人の人生を

味わうのもいいかもしれない。

 

◆本日の一冊◆

 

 牛丼食べたい。